アベマ・タイムズ
「所得上限を設けて再分配。“大谷選手も1億円しかもらえない”でいいと思う」 斎藤幸平氏が提唱する“脱成長”3つのポイント
脱成長とは、経済成長やGDPを追い求めるのを止め、環境や幸せ、平等を重視した持続可能な社会に転換していく考え方。「不幸や不況になる?」「全産業が廃れる?」などの不安の声があがるが、そうではないという。生活に必要なサービスは充実させ無償で提供、必要な産業の成長は否定しないというものだ。
★「環境」はどのレベルで維持するかの問題であって目的ではない。「幸せ」はセイフティー・ネットがあれば、後は個人の感覚の問題だろう。「平等」は格差の程度と上昇の可能性があるかどうか。これらを共産党国家が与えたのが旧ソ連であり、今の中国だが、いずれも強権監視体制だった。ミッシェル・フーコーがベンサムを引用した完全な監獄である「一望監視装置」である。中心にある監視塔に詰めていたのは共産党員なのである。かれらは、自由主義を嫌悪・危険視して、ビシビシ取り締まりシベリアへ送ったり、中國も場合は行く方不明にしたわけで。
そんな中、斎藤氏は“行きすぎた富”に疑問を呈する。「頑張ってお金持ちになった人たちが世の中のロールモデルになるのは、資本主義だから当たり前だ。イーロン・マスクとか、前澤友作さんとかだ。一方で、彼らと同じ社会に、子どもの給食費が払えない人がいるのはおかしい。“もうちょっと平等でいいのではないか”と言う人がもっといていい」。
★著者の斎藤准教授は定年まで東大にいられるだろうし、その後は東京近辺の私立大学に職があるに違いない。しかし、一般企業だと業績が傾けば破産もする。逆に破産しないと買い手のない商品をつくり続けることになる。旧ソ連のようにである。
脱成長に向けて、斎藤氏は「コモン」「所得に上限」「週休3日制」という言葉を使う。コモンとは、水・食料・電力・住居・医療・教育など「ないと生きていけないもの」は商品化せず、市民自らが民主的に管理すべき公共財。これが経済格差の是正や労働時間の短縮、環境負荷の軽減につながるとしている。
★経済成長をするかどうか。それは各企業がどれだけ新しくて、便利で買いやすい商品をつくり続けることができるかどうかにかかっている。
それがいつもできるとは限らないので、今の日本の経済停滞がある。
★まとめ:斎藤准教授は資本論しか読んでないのではないのか。結局、マルクスは豊かで停滞的な社会を理想としていたのだと思う。確かに、各企業が無秩序に過剰生産した結果が無秩序に過剰生産した結果が1930年のアメリカ発世界大恐慌だった。一方で、ソ連が着実に5か年計画を達成し(秘密主義なので、そう宣伝し、各国の国民も信じた)て、社会主義の優位性を明らかにしたと信じさせた。
ということで、各国で共産党が伸長した(弾圧されても)。
アメリカのルーズベルト政権は政府主導の財政投融資によって、産業を回復させ、失業者に仕事を戻すことで需要を回復させ、よって経済の好循環の軌道に戻した。
日本も、同様に高橋是清蔵相の積極財政で不況を脱したし、岸商工次官・大臣によって、主要産業に計画経済を導入することで景気を維持し、戦後の経済回復を通産省の行政指導によって成功させている。
技術革新の要の部分は企業家の創意工夫と投資、それを発展させるのが通産省の役割としたのであり、欧米と日本は今もその体制にある。
つまり、マルクスを一部取り入れたのが、今の自由主義経済なのである。
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