M・ナイト・シャマラン監督のスリラー映画『ノック 終末の訪問者』を見て来ました。
今回はフランツ・カフカのような不条理劇です。
※ご注意。作品の内容に触れる記述があります※
【物語】
森の中のキャビンで休暇を楽しんでいたゲイのカップル。2人にはアジア人の養女もおり、家族3人で余暇を満喫していた。
そこへ、武器を持った4人の侵入者がやってくる。リーダー格の小学校教師レナード(デイヴ・バウティスタ)は、「まもなく世界が滅びるが、3人の中からひとり犠牲者を出してくれたら、世界は救われる」と告げる。
信じられない3人だったが、TVのニュース速報が、世界各地で次々とおこる惨劇を告げ始める。
…これまでのシャマラン作品のような”オチ”がなく、不条理な出来事の顛末が不条理なまま完結するのが本作の特徴です。
劇中に「黙示録の四騎士」という言葉が出てくるとおり、何らかのアポカリプス的出来事が起きるのですが、理由は分からず仕舞いです。
冒頭のユニヴァーサル映画のロゴマークが古く、映像にもどこかアナログな味わいがあるので調べて見ると、わざわざ古いカメラを使って撮影されたとのこと。バーナード・ハーマンを思わせるスコアといい、これまでのシャマラン作品の中では最もヒッチコック的かもしれません。
もちろん、ヒッチコックと異なるのは、それが「超常現象的な何か」であると見せかけておいて、本当に理解不能な何かの仕業であると示す点です。ヒッチ御大の『鳥』や、ジョーダン・ピールの近作『NOPE』とも似ておりますが、似て非なるのがシャマラン流です。
★★★。後味は悪いです。
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