斎藤寅次郎監督といえば、戦前から戦後にかけて松竹で活躍した喜劇映画の名監督で、車寅次郎の名前のモデルでもありますが、膨大な作品数があったとされる戦前の喜劇映画はほとんど現存していません。
数少ない現存作品である『石川五右ヱ門の法事』がYouTubeにアップされていたので、見てみました。
1930(昭和5)年の松竹製サイレント映画です。
【物語】
恋人の父親に結婚を認めてもらえないばかりか、その父親に殺されてしまった青年。
なぜか墓場から復活し、恋人の家に化けて出るも、父親に追い返されてしまう。
失意のまま墓に戻った青年は、石川五右衛門の亡霊と遭遇。自分が石川五右衛門の末裔だと聞かされ、しかも2人の結婚に協力すると言われるが…。
…現代に蘇った石川五右衛門の亡霊が、子孫の結婚に協力するかわりに自分の法事を強要するというナンセンスコメディです。
今見ても充分すぎるほど面白く、シュールで不条理な笑いは少しも色あせてません。
もとは30分ほどの短編だったのが、現存するフイルム(2004年に発見されたとのこと…「映画探偵/失われた戦前日本映画を捜して」より)は20分程度で、家庭での上映用に短縮された9.5ミリフイルムがのようです。
疑問なのは、その出どころ。
フイルムは1本しか現存してないようで、どうやってYouTubeに流出したのか。
前にも書いた戦前時代劇ホラー『怪奇 江戸川乱山』(1937)と同じ人のチャンネルにアップされています。
★★★★。斎藤寅次郎監督の映画はちゃんと見てみたい。
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