テリー・ギリアム好きなのに公開時に見られなかった映画『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』をAmazon Prime Videoでやっと見ることが出来ました。
1990年代後半から制作が始まり、度重なるトラブルや主役の交代劇で、呪われた映画と呼ばれる作品。その顛末はドキュメンタリーにもなっています。
2018年の作品。Amazon Primeでは、5.1chサラウンドで鑑賞できます。
【物語】
CM監督のトビー(アダム・ドライバー)は、スペインで「ドン・キホーテ」を題材にしたCMを撮影していた。学生時代に同地で撮影したドン・キホーテ映画のDVDを偶然手に入れたトビーは、出演していた村人たちが気になり、かつての撮影地を訪れる。すると、ドン・キホーテ役で起用していた靴職人の老人(ジョナサン・プライス)が自分をドン・キホーテと思い込んでおり、トビーのことをサンチョ・パンサと勘違いし、彼は強引に旅に連れ出される。
…虚構か現実か映画か夢か、境界線が無い、シームレスな演出が見る者を混乱させ、まさしく「テリー・ギリアムの」世界に誘われます。主役のアダム・ドライバーにとっても訳が分からぬまま翻弄される、悪夢のような世界です。サンチョ・パンサ(と混同される)役としては、アダム・ドライバーはちょっと長身すぎる気もしました。
ドン・キホーテ(と思い込んでいる老人)役のジョナサン・プライスは適役でした。『未来世紀ブラジル』の主人公と役が重なって見えます。
嫌味な代理店の重役ステラン・スカルスガルド、好色なオルガ・キュリレンコなど、登場する人物もみんな悪魔的。そんな中にあってジョナサン・プライス演じる老人は純粋で、悪に染まっていません。
結末は悲劇とも喜劇とも解釈できます。それこそテリー・ギリアムの真骨頂でしょう。
★★★。
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