船旅から帰国して、BSプレミアムで放送されたドラマ「八つ墓村」を録画で見ました。
吉岡秀隆が金田一耕助を演じる2作目で、BSプレミアムでの長編金田一シリーズとしては3作目となります(「八つ墓村」の映像化としては10回目)。
横溝正史の金田一シリーズの中でも最多映像化回数を誇る作品であり、屈指の大長編なだけに、新たな映像化には期待と不安が入り混じります。
※注意。作品の核心に触れる記述があります※
これまでの映像化作品を整理しますと(●が映画、〇がテレビ)…
●東映映画版(1951年) 金田一=片岡千恵蔵 ※フイルム現存せず
スーツ姿の片岡千恵蔵が拳銃片手に大活躍するシリーズの1作。なんと犯人は八つ墓明神の神主(!?)という変わり種。
〇テレビ朝日版(1969年) 金田一=金内吉男 ※映像が現存せず
金田一が探偵ではなく医者という設定。もちろん未見です。
〇NHK版(1971年) ※映像が現存せず
金田一がそもそも出てこないと言われている。未見。
〇TBSドラマ版(1978年) 金田一=古谷一行
●松竹映画版(1977年)野村芳太郎監督 金田一=渥美清
舞台を現代に置き換えてはいるが、比類なきスケールを誇る大作。
〇TBSドラマ版(1991年)金田一=古谷一行
あの大長編を90分に納め、信じられない超展開を見せる珍品。
〇フジテレビ版(1995年) 金田一=片岡鶴太郎
●東宝映画版(1996年)市川崑監督 金田一=豊川悦司
小粒ではあるがミステリーとしての面白さは健在。CGで増えた小竹さん・小梅さんはW岸田今日子。
〇フジテレビ版(2004年) 金田一=稲垣吾郎
…そして今回の作品です。
過去の映像化作品よりも”殺人メモによる事件の複雑化”が明確に描かれている印象です。
それでもやはり、あの大長編を正味2時間に納めているため、展開が早口なのは否めません。最初の30分でもう3人も殺されてしまいます。
黄金3千両の顛末の描き方は斬新。ちょっと唐突な気もします。
多治見要蔵の32人殺しは、演じる音尾琢真の迫真の怪演(?)もあって凄惨極まりなく、強い印象を残します。どうもこのBSプレミアム版は、今までの「獄門島」「悪魔が来りて笛を吹く」を合わせても、残酷度が高いようです。
金田一が犯人を生きたまま捕らえるという、非常に珍しい結末を迎える作品でした。
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