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2019年09月13日16:47

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三谷氏のセルフリメイク風 『記憶にございません!』

三谷幸喜が自身の脚本を自身で監督した新作コメディ『記憶にございません!』を見て来ました。

同氏の監督前作『ギャラクシー街道』が惨憺たる出来だったというのもありますが、ここ数作の中では一番面白い映画でした。


【物語】
内閣総理大臣・黒田啓介(中井貴一)は、数々の暴言と度重なる増税、多くの疑惑により最悪最低の支持率だったが、あるとき国民の投げた石が頭に当たり、政治家時代の記憶を失ってしまう。
首席秘書官の井坂(ディーン・フジオカ)、事務秘書官の番場(小池栄子)らは、総理の記憶喪失を隠し通そうとするが、歴代内閣の影で暗躍してきた官房長官の鶴丸(草刈正雄)が気づいてしまう。
一方の黒田総理は、一切のしがらみから解放されたことで人格も一変。一転して国民のための政治に尽くそうとするが…。


…三谷幸喜が脚本を手掛けた政治コメディ・ドラマに「総理と呼ばないで」(1997)がありました。

あのドラマでは、史上最低の支持率(消費税より低い)に苦しむダメ総理に田村正和が扮し、有能な秘書官に西村雅彦が扮して、内閣のドタバタを描いておりましたが、今度の映画と相似形を成すようでもありました。

総理に浮上する不倫疑惑、子どもの不祥事(ドラマではそれほどでもなかった)、外国の首脳の訪問によるカオスな混乱、しらたき娘など、両作の共通点は多いです(あくまで別々の作品ではあります)。

ただ全11話あって、じっくりと人間関係を描けていたドラマ版と異なり、映画は2時間強。
正直なところ、三谷幸喜氏の映画監督としての腕には疑問があるので(脚本家としてはドラマでも芝居でも一流の面白さだとは思います)、演出面に不安はありましたが、その不安はどうやら的中したようです。ところどころ笑いはあるものの、持続はしません。

中井貴一には「昨日まで悪の総理だった」という感じがしないし、草刈正雄の悪の官房長官も、思ったほど暗躍しません。面白いキャストを十分に生かせたとは言い難い歯がゆさが残ります。
(ただ有働由美子の使い方は面白かったです。この人にしかできない役でした)

★★★。ドラマ版「総理と呼ばないで」を見直してみることにしました。
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