日本映画専門チャンネルによる東宝特撮映画の連続放送で、未見だった『フランケンシュタイン対地底怪獣<バラゴン>』を見ました。
異なる3つのバージョンがあることで知られた映画ですが、今回のは劇場公開版をデジタル・リマスターしたもの。映像の鮮明さは特筆に値します(これが見たくて既存のDVDなどで見ないで待ってた)。
映画も、それまでの東宝怪獣映画とは毛色が異なり、面白かったです。
1965(昭和40)年の日米合作映画です。
【物語】
1945年。第二次世界大戦末期のドイツから、決して死なないとされる人工心臓”フランケンシュタインの心臓”が持ち出され、日本の広島に運び込まれるも、原爆の直撃を受けてしまう。
15年後の現代。飼い犬やウサギが食い荒らされる事件が多発。犯人と目された浮浪児が捕らえられるが、彼は異常なスピードで成長を始める。それは原爆の放射線を浴びて異常化した”フランケンシュタインの心臓”が変異したものだった。研究施設のボーエン博士(ニック・アダムス)、川地博士(高島忠夫)、戸上季子(水野久美)の3人は彼を追うが、そのころ秋田では、別の地底怪獣が出現する。
…基本的にはいつもと変わらない、怪獣どうしのバトルが見どころの特撮映画です。しかしドラマ部分が非常に考えられていて面白い。
大戦化のドイツでどうやって人工心臓が開発されたのか、地底怪獣(バラゴン)がなぜこのタイミングで出現したのか、大きな問題はスルーされておりますが、それを補っても余りあります。
主人公の3人の研究員たち(ニック・アダムス、高島忠夫、水野久美)が一枚岩でなく、対立しながら怪物を追うので、別の緊張感もあります。様々な文献にもあるように、実際の撮影現場ではこの3人(正確には土屋嘉男も加えた4人)、大変仲が良かったようです。
ミニチュアワークスの素晴らしさはもちろん、原爆投下前の広島を精密なマット画で描いて見せたのには驚きました。ハイビジョン画質なのも相まって、非常に高精細だったことが分かります。
対怪獣用の大型兵器が登場しないのは残念でしたが(次回作『サンダ対ガイラ』で登場!)、ドラマあってこその特撮映画であることを再認識です。
★★★★。
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