シリーズ第22作となる『名探偵コナン/ゼロの執行人』を見て来ました。
回を重ねるごとに対象年齢が上がり、ついに本作では警視庁・公安・検察の三つ巴が主軸となるポリティカル・サスペンスとなりました。法律用語もばんばん飛び出し、小学生までのお子様には相当厳しい作品に仕上がっています。
一方でツッコミ所が非常に多いのが気になります。
(逆に、満足度ランキング1位にこの映画を推した人は、気にならなかったのかが気になる)
※以下、映画の内容に触れる記述があります。ご注意ください。
【物語】
サミットを目前に控えた東京で、会場となる施設で大規模な爆発が発生。警備のため現場を調査していた警官が死傷するという事件が起こる。TVで放送された爆発の瞬間の映像に、安室透が映っていたことを不審に思うコナンや灰原たちだったが、不安が的中。なんとテロの犯人として、毛利小五郎が逮捕されてしまう。
…小五郎のおっちゃんがまさかの逮捕という、シリーズ初の事態に焦るコナン一同というのが新機軸。加えて、主要な登場人物の1人である安室透が今回のキーパーソンとなり、不可解な行動をとるので、先読みのできない面白さはありました。
しかし先述のとおり、ツッコミ所があまりに多く(今に始まったことではないですが)、その点は小中学生でも変に思うはずです。巨大ドローンを市街地で子どもたち(少年探偵団)だけで飛ばしたり、火星から帰還する探査衛星の軌道を爆薬でずらしたり、その衛星が落ちてくるというので住民が避難させられる先がなぜか高層タワーだったりと、アニメーションの奇想天外の域を超えています。
そう書くと、相当派手な映画のように見えますが、映画の前半はポリティカル・サスペンスとして比較的静かに進行するので、ラストのカタルシスが妙な具合に浮いておりました。
市川崑監督の『女王蜂』のような風情のあった前作『から紅の恋歌』は良作でしたが、バランス的にも疑問の残る最新作です。
★★★。
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