怪獣映画好きが高じると、珍品も目にするようになります。
映画史上もっとも情けない死に方をする『大怪獣ヨンガリ』(1965)しかり、ショボすぎる特撮が逆に芸術の域に達した『冷凍巨獣の惨殺』(1961)しかり。
そんな珍怪獣映画史に1ページを刻む珍品が登場しました。
アン・ハサウェイが製作総指揮と主演をつとめた『シンクロナイズドモンスター』です。
【物語】
ニューヨークで彼氏と同居する失業中のグロリア(アン・ハサウェイ)は、だらしない性格と酒グセの悪さから、彼氏にアパートを追い出されてしまう。
金も仕事もなく、とりあえずニューハンプシャーの実家に帰ってきたグロリアは、昔の同級生でバーを経営しているオスカー(ジェイソン・サダイキス)の提案で、彼のバーでバイトを始める。
一方、ソウルでは巨大怪獣が出現!韓国全土はパニックに陥っていた。
…平凡に暮らす主人公が、異世界のトンデモ事件に知らずのうちに巻き込まれるというのは、『マルコヴィッチの穴』『しんぼる』にもありました。この映画もその系譜です。
地球の反対側に突如出現したした巨大怪獣と、一見無関係なアラサー女性が、人知を超えた何かによって結びつき、シンクロしていきます。
科学的な説明がなされる類の映画ではないので、その点では未消化感が残るものの、主人公の女性役があのアン・ハサウェイというのが面白い。ただし中盤からのシリアスな鬱展開は蛇足です。
アン・ハサウェイのノートPCが葛飾北斎でデコられていたり、日本の”フトン”を愛するなど(見た目はただの厚手のマットレスのようでしたが)、日本文化への興味のようなものが挿入されるのは妙に心に残ります。
★★★。
「大晦日になんでこんな映画見てるんだ」という気分にさせられること請け合いです。
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