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2017年07月14日18:03

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岡本喜八の自宅映画 『近頃なぜかチャールストン』

映画館でリバイバル上映されるか、またはHDソフトが出るまでは見ない!と思っている映画が何本もあります。

そのうちの1本、岡本喜八監督の『近頃なぜかチャールストン』が国内ブルーレイ化されたので、予約購入した上で見ました。ずっと見たかった映画です。

期待以上のアナーキーな面白さに大満足!

1981(昭和56)年、ATGの作品です。


【物語】
真夏の暑い夜。
不良少年の次郎(利重剛)は、婦女暴行未遂で留置場に入れられる。
留置場には、自称「ヤマタイ国」の閣僚を名乗る総理大臣(小沢栄太郎)、文部大臣(殿山泰司)、外務大臣(今福将雄)、陸軍大臣(田中邦衛)らがおり、次郎は思いがけず「ヤマタイ国」の労働大臣に任命されてしまう。

「ヤマタイ国」の閣僚たちは、不発弾の上に建てられたという空き家に住み着いており、偶然にも、そこは失踪した次郎の父の持ち家であった。

次郎の家族は、ある事情から、彼らを空き家から追い出そうと画策する。


…低予算のATGで撮られた映画ですが、それでも製作費が足りず、映画の大部分は岡本監督の自宅で撮影されたというエピソードが有名。それもあって見たかった映画です(もともと岡本喜八が好きだというのもあります)。

一戸建てを勝手に独立国家と称し、家にやってくる者をスパイとして捕まえるというプロットは、星新一の短編にもありました。といってもたまたまプロットが似ているというだけで別物なのは明白。監督曰く「キナ臭くなってきた」世相を反映させた、見事なブラック・コメディです(2017年の現在の方がよりキナ臭いのは何とも皮肉です)。

「ヤマタイ国」閣僚たちを演じるのが名優揃いで、楽しいのなんの。
小沢栄太郎に殿山泰司に田中邦衛に岸田森に、体制側のベテラン刑事に財津一郎、何かを企む市会議員が平田昭彦。これで面白くならない訳がない。

主人公の若者カップル2人…利重剛と古館ゆきの素朴さもいい。2人ともほぼ新人ですが、名優たちを相手に堂々の演技です。

4:3のスタンダード・サイズで白黒映画、タイトル・クレジットが2回出るという演出は型にはまらず自由自在。金はなくともアイデアと名優たちの協力を得て完成させた、岡本喜八映画の醍醐味が凝縮された傑作です。
(画像は旧版DVDより)
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