以前より見たかった戦争映画『オフサイド7』の国内盤ブルーレイが出たので、購入して見ました(いい時代になってきたものです)。
3代目ジェームズ・ボンド、ロジャー・ムーアの007全盛期の主演作で、しかもムーアがナチ高官の役ということで、ずっと気になっていた作品です。
今見ると、珍品の部類に入るのですが(笑)、豪華キャストも楽しめる戦争アクションでした。
原題は"ESCAPE TO ATHENA"。邦題『オフサイド7』は、配給の東宝東和らしい意味不明さ。
1979年のイギリス映画です。
【物語】
1944年、ドイツ軍占領下のギリシャ。
捕虜収容所の所長オットー・ヘヒト(ロジャー・ムーア)はもと古美術商であり、発掘された美術品を横流ししていた。捕虜の英国人考古学者(デビッド・ニーヴン)やアメリカ人兵士(リチャード・ラウンドトゥリー)は、所長に協力するふりをしつつ、レジスタンスのゼノ(テリー・サバラス)と連携し、クーデターの準備を進めていた。
そこへ、連合軍を慰問しに来て撃墜されたアメリカ人コメディアン(エリオット・グールド)が加わり、ついにクーデターを起こすことに成功したレジスタンスだったが…。
…『カサンドラ・クロス』では鋭いキレ味を見せたジョルジュ・P・コスマトスですが、本作ではゆるい演出に終始。緊張感ゼロの、気の抜けた『ナバロンの要塞』のような出来なのが残念です。
しかし、最大の面白さはキャスティングにあります。
クレジットでも1番最初にくるロジャー・ムーアは、美術品と女に目がない収容所長を好演。しかしクライマックスにはなぜか出番がなく、印象は薄め。
そのロジャー・ムーアと『シーウルフ』で共演していたデビッド・ニーヴンが、ここでもムーアと共演。思えばこの2人、どちらもジェームズ・ボンド役者です。
(ちなみにこの映画のプロデューサーはデビッド・ニーヴンの息子)
007の宿敵=ブロフェルドの1人といえばテリー・サバラス。本作では一番の活躍を見せます。故郷を愛するレジスタンスという役はぴったり。ラストではヒロインのクラウディア・カルディナーレとダンスまで見せるサービスぶり。間違いなく最大の功労者はテリー・サバラスです。
場違いな空気感満載のアメリカ人コメディアンがエリオット・グールドで、ドイツ軍にもレジスタンスにも興味はなく、山中にあるという財宝のことばかり気にするヤンキー役。バイク・チェイスやガン・アクションまでこなし、これまた大活躍です(モーゼル・ミリタリーとワルサーP38を交互に使って敵を倒すという器用なガン・アクションも見せてくれます)。
ツッコミ所満載のぬるい戦争映画ですが、スタント・コーディネーターが本家007のヴィク・アームストロングだったり、007シリーズに何かと縁がありそうな珍品として気に入りました。★★★。
※ブルーレイの映像には大いに問題あり。画質は良いのですが、物体の移動のあるシーンで残像が激しいです。
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