森見登美彦原作の山本周五郎受賞作を映画化した『夜は短し歩けよ乙女』を見て来ました。
2010年のTVアニメーション「四畳半神話大系」と同じ原作者・監督・世界観の作品であり、予告編から察するに作風も同じであろうと思って見に行ったのですが……
これがまた。圧倒的衝撃的に面白い映画でした。
【物語】
京都の大学3年生の「先輩」(声:星野源)は、クラブの後輩である「黒髪の乙女」(声:花澤香菜)に一目惚れし、以来”ナカメ作戦”=”なるべく彼女の目にとまる”と称して、彼女の近くで付かず離れずの日々を過ごしていた。
大学OBの結婚式の夜、お酒を嗜みたい乙女は、偶然知り合った樋口師匠(声:中井和也)や羽貫さん(声:甲斐田裕子)らと意気投合し、伝説の酒”ニセ電気ブラン”を求めて、富豪の老人・李白(声:麦人)と飲み比べの対決をすることになる。その乙女の後ろを必死に付いていく先輩だったが…。
…この映画は、ストーリーや演出をどうこう言いながら見るものではなく、現われては消えていくアイコンやアイテムに呆れつつ笑いつつ、至福の時を過ごすのが正しい鑑賞法です。
そのアイコンやアイテムというのは、
・ニセ電気ブラン
・夜の京都に現れる三階建て電車
・絵本「ラ・タ・タ・タム」と古本市の神様
・詭弁論部と、伝統の詭弁踊り
・ゲリラ演劇「偏屈王」とパンツ総番長
〜などなどでありますが、その一つひとつに深い味わいを意味があり…と思ってはいけません。
大真面目に考えられたおバカな仕掛けとちょっと素敵な仕掛けに一喜一憂しながら、頭カラッポにして嗜むのが何より良いのです。
強いて言えば、1960年代の映画で自分の好きなもの…『パーティ』『まぼろしの市街戦』『ナック』『殺人狂時代』『007カジノロワイヤル』…などの作品群に近いものを感じて心地よいのです。
★★★★★。暫定的・今年の映画No.1の作品です。
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