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2016年11月10日10:27

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米大統領選はトランプが勝利。日本再建を急げ

 米国大統領選挙は、ドナルド・トランプが勝利した。
 本年6月の英国の住民投票によるEU離脱決定に続いて、「まさか」が起った。グローバリズムと移民受け入れへの大衆の反発ーー怒り、不満、憎悪ーーが、歴史の流れを変えつつある。
 トランプショックの衝撃波が世界に広がっている。どういう経済・外交・安保政策をするかわからない指導者への不安感、先行きの不透明感により、株式市場が急落、円高ドル安が進行している。経済への影響の大きさは、英国のEU離脱決定の時を思わせる。

 11月9日夜のテレビ東京の番組「池上彰の見たことない大統領選」では、池上氏が、リチャード・アーミテージにインタビューしていた。氏は、共和党ブッシュ子政権時代の国務副長官で、ジャパン・ハンドラーとして知られる知日派。日本にとってトランプ大統領の誕生はどういう影響があるかというのが、質問の主旨だった。
 最初に驚いたのは、アーミテージは、まず「トランプが大統領になった事態は恥ずべきことで、世界の友人たちに申し訳ないと思う」と述べたこと。続いて、池上氏の質問に答えて、「米国の外交は最初は変わらないと思う。トランプは外交の知識がないから」。周りに補佐官がついた場合の可能性については「補佐官がつけば、外交をやっていける可能性はある。ただし、優秀な人間がすぐ集まるとは思えない」。トランプの過剰な部分については、「時間がたてば、三権分立のため、過剰な部分は抑えられていくと思う」−−大意こんな意見を述べていた。

 わが国には少数だが、トランプの当選を予測した人たちがいた。副島隆彦氏、藤井厳喜氏、宮崎正弘氏らである。ぞれ独自の分析をしていた。しかし、なかには相手の見識や実力、人物をよくわかっていないのに、共和党だからとか移民反対だからということで期待を膨らませ、自分の希望を以て客観的な予測のように述べる人もいたように思う。
 英国の住民投票の時は、大衆の感情が高まり、そのムードの中で多くの人が離脱に賛成を投じた傾向があった。離脱が決定してから冷静になると、賛成したことを後悔したり、離脱後の将来に不安を募らせている人たちが、少なくないようである。
 今回の米国の大統領選挙も、これから数週間、数か月たつと、似たような反省が人々の間に生じるのではないか。特に、一般に二者択一の場合、その片方に対してすごく嫌いで絶対認められないという強い感情があると、別の方に対して期待を増大させ、実態よりも能力があるように思い込んでしまうことが起こりやすいからである。

 米国大統領選挙は、上下両院の選挙を伴う。同時に大統領と連邦議会議員が選び直されるため、権力が一方の極から他方の極に大きく振れることが起こる。今回の選挙では大統領に共和党のトランプが選ばれ、また連邦議会は上下両院とも共和党が多数を占めた。そういう点では、共和党が権力を掌握した形になる。政策を強力に進めることが可能な状況である。これから、オバマ政権時代に実施された多くの政策が否定され、米国の政府は正反対の方向に政策を転換する。 
 しかし、トランプは共和党の異端者で、もともと主流ではなく非主流ですらない特異な存在だった。その共和党はこの異端者をめぐってトランプ支持と不支持に分かれ、共和党の有力者多数がヒラリーを支持すると公言するなど、党は分裂のモーメントをはらんでいる。
 また、トランプVSヒラリーの選挙戦は、互いに相手を激しく罵り合い、米国は大きく二つに分かれた。米国の大統領選挙ではいつものことだが、今回は史上最低の選挙戦といわれる中で、かつてなく対立が激しく、熱くなった。この亀裂の入った国家を修復し、一つにまとめていくのは、容易なことではないだろう。

 ところで、わが国にとって、トランプが大統領になって最も懸念されるのは、日中関係への影響である。特に沖縄問題だ。石平氏が早速、ツイッターで明確に指摘している。

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石平太郎 ‏@liyonyon · 3時間
トランプ氏当選を受け、中国の有力専門家は直ちに「国際政治的には中国に有利」との見解を示したが、われわれが危惧すべきなのはまさにこれである。トランプ流の孤立主義下で米国のアジアに対する政治的・軍事的関与が弱まると、中国はそれに乗じてよりいっそうの覇権戦略を進めてくるからである。

石平太郎 ‏@liyonyon · 3時間
クリントン氏が国務長官を務めたオバマ政権第一期、米国は「アジア回帰戦略」を定めて2020年までに米海軍の6割をアジアに持ってくる計画となったが、トランプ政権下で方針が変わると、中国の南シナ海侵略はもはややりたい放題、そして東南アジア諸国の中では中国の軍門に下る国が続出するだろう。

石平太郎 ‏@liyonyon · 3時間
トランプ政権下でもう一つの心配事は、日米同盟の弱体化と、万が一の場合の米軍の沖縄からの撤退である。翁長知事は昨日、トランプ氏に「期待したい」と表明したのもこれである。しかし万が一米軍が沖縄から撤退すれば、中国の尖閣強奪・日本侵略は確実に起きてくるのであろう。日本にとっての悪夢だ。

石平太郎 ‏@liyonyon ·
そういう肝心な時こそ、安倍政権の動きは素早い。中国に先を制してトランプ氏と会談することの意味は非常に大きい。外交素人の彼と、日米同盟の重要性や中国の軍事的脅威にたいする認識を共有できれば、日本にとっての成功となろう。
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 トランプという未知数の指導者が米国を率いることによるわが国への影響は、経済・外交・安全保障等において、甚大なものになるだろう。日本人は、しっかりと覚悟を固め、日本再建を急がねばならない。
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