2010年に映画化決定が報じられていたものの、完成までに5年を要した映画『傷物語�� 鉄血篇』をやっと見て来ました。
(まだ完成してはいなくて、今回の映画は3部作の第一部です)
先日、実写ドラマも放送された「掟上今日子の備忘録」の原作者・西尾維新の同名小説を映画化したものです。
すでに膨大な量のエピソードがアニメーション化されており、本作はそのエピソード1に当たります。
【物語】
高校生の阿良々木暦(声:神谷浩史)は、春休み直前の終業式の日、優等生の羽川翼(声:堀江由衣)に声をかけられ知り合いになる。今まで友達を作らずにいた暦にとっては大きな変化だった。
その日の夜、暦にはもう一つ、大きな変化が訪れる。
地下鉄の駅で、四肢を切断された美貌の吸血鬼=キスショット・アセロラオリロン・ハートアンダーブレード(声:坂本真綾)に出会ったのだった。血だまりの中でもがき苦しむ瀕死の吸血鬼に助けを求められた暦は、自分の命と引き換えの覚悟で彼女を助けてしまったのだった。
暫くして目を覚ました暦は、自分が死んでないことに気づくと同時に、自身も吸血鬼になっていた事実を知り、愕然となる。
…膨大な量のセリフと字幕、記号化された風景描写の洪水、突発的に挿入されるディフォルメされたキャラクターの面白さ。これらはすべて「物語」シリーズの魅力のほんの一部ですが、映画化されてもちゃんとその魅力は生きています。むしろパワーアップして。シネマスコープ・サイズで。シネスコ・サイズの日本製アニメーション映画は今や大変珍しく、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以来です。
平凡だった高校生が都市のど真ん中で吸血鬼に遭遇するという突拍子もない物語の幕開けは、シネマスコープ・サイズという非現実的で極めて映画的な映像と共に疾走し、唐突に「続く」となります。3部作の第1作ということであっても、原作通りに展開するので(原作を読んでいれば)不自然さは無く、また原作を読んでいないのであれば、続く第2作『熱血篇』への期待感を持って(未消化感はあるでしょうが)見終えることができる作りとなっています。
この映画のここまでの登場人物はたった4人(セリフがある主要な登場人物、ということ)。
極小の事件から始まる「物語」シリーズの波乱の幕開けは、極少人数の登場人物が冒頭から突っ走る、まさに壮大なサーガの見事な幕開けなのでありました。
★★★★。
ログインしてコメントを確認・投稿する