続いてもう1本、廉価でDVDを購入していた映画『ベルリン陥落』を見ました。
1949年製作のソビエト映画で、独ソ戦の勃発からベルリン陥落までを描いた2時間40分の戦争大作です。日本でも1952年に公開されています。
実は一度レンタルビデオ(VHS)で見ています。
DVDは何度もジャケットを代えてリリースされており、ずっと気になっていたのが、晴れて廉価が出たので購入できたものです。
1949年というと戦後からあまり時間が経ておらず、登場する火器もすべて実物、ソ連軍全面協力のもとで総力を挙げて製作されたというのが凄い。渾身の力作です。
ヒトラーからチャーチル、アイゼンハワー、そしてこの映画のもう一人の主人公でもあるスターリンはすべてソ連のそっくり俳優を使って演出されています。特にヒトラーは、だいぶ後の傑作『ヒトラー〜最後の12日間〜』でのブルーノ・ガンツの登場までは、この映画が最も良く似ています。晩年の手の痙攣まで再現されています。
ドイツから接収したアグファ・カラーを使って撮影されたカラー映像は、退色が進んでいますが、見られるだけ幸運というべきでしょう。セット撮影もミニチュア・ワークスも良く出来ています。
興味深いのはこの映画のフィルムが辿った運命のほう。
強烈なスターリン賛歌が高らかに宣言されているため、フルシチョフ時代に上映禁止処分となり、数十年間上映できなかったという曰く付きの作品なのです。
ソ連では、このあと70ミリ超大作『ヨーロッパの解放』が製作されることになりますが、長大で果てしないあの映画よりもコンパクトにまとまっているので、見やすいという点でも評価はできます。
★★★。
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