…続いて1位〜10位の作品です。
●1位.或る夜の殿様 (昭和21(1946)年) リバイバル上映
驚いた。すべてが新鮮で抜群に面白い、饒舌なセリフの洪水と笑い。しかし品があり、ピリリとくる風刺も光る。I・A・L・ダイヤモンドとビリー・ワイルダーのコンビよりも早く、戦後の混乱期であるにも関わらず、こんな映画が作られていたとは!衣笠貞之助監督、長谷川一夫をはじめとするオールスター共演のソフィスティケイテッド・コメディの傑作です。ソフト化されておらず、いつ失われるか分からない映画でもあります。
●2位.スター・ウォーズ/エピソード�� フォースの覚醒 TOHO日劇2D版
J・J・エイブラムス監督の映画に初めて素直に感動した映画。全世界のスター・ウォーズ・ファンからの期待に見事に応え、『エピソード�此抂瞥茲痢姫�れた”世界観を再現してくれた監督には、心の底から感謝しています。
●3位.007/スペクター IMAX版
007ファン感涙の”スペクター”復活編。ダニエル=ボンドはどこへ向かっていたのか、その方向性が初めて示されました。オールド・スタイルのボンド映画がここに華々しく復活、しかし次回作に向けて課題も山積。
●4位.THE NEXT GENERATIONパトレイバー 首都決戦
押井守のパトレイバー映画には、いつもパトレイバーが不在。そこに最大の面白さがある。筧利夫と高島礼子に新しい邦画の光明を見ました。クライマックスに向けて疾走するカタルシスの波に痺れた。 ※ディレクターズ・カット版と劇場公開版はまるで別物ですが、両方とも評価しています。
●5位.男になったら (1918年)
エルンスト・ルビッチ監督、渡米前のドイツ時代のサイレント映画。男装して男の世界に飛び込んだ令嬢の1夜の冒険を描くハイスピードなコメディで、これが100年近く前の映画とは信じられない面白さ。日本由来の”男の娘”の元祖がここに。これもまたソフト化されていない幻の映画。
●6位.シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア
膨大な量がある吸血鬼映画の新しい形です。モキュメンタリー・コメディというジャンルも新鮮。吸血鬼映画好き(特に『ノスフェラトゥ』好き)にはたまらない映画愛の洪水。
●7位.マッドマックス 怒りのデス・ロード
もはや説明不要、世界の映画ファンを唸らせた傑作。ジョージ・ミラー監督の演出力に衰えなし!むしろ、この世界観への執念のような強いものを感じます。
●8位.天空の蜂
1970年代の邦画パニック超大作…『日本沈没』『新幹線大爆破』『皇帝のいない八月』…を彷彿とさせる、完成度よりも”熱さ”に重きを置いた力作。面白みの少ない堤幸彦監督の中では間違いなくベスト。江口洋介も本木雅弘も、俳優がみんないい!
●9位.スパイ・レジェンド
ピアース・ブロスナンが自身のジェームズ・ボンド像を全否定したスパイ・アクションの快作。B級映画ながら、面白さを詰め込んだロジャー・ドナルドソン監督の職人魂が光る。
●10位.ジュラシック・ワールド IMAX3D版
映画は古来見世物であったことを再認識させてくれました。面白い映像を面白く見せる、ハリウッド映画の神髄がここにあり。恐竜に喰われる人間たちの悲鳴に拍手喝采でした。実は残酷映画でもあります。
…2015年は『007/スペクター』と『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の一騎打ちであることは当初から予測していました。しかし、個人的1位を制したのは戦後の日本映画です。『或る夜の殿様』や『男になったら』には、最新のVFXが束になっても敵わない、純粋に映画的な面白さがありました。
1940年代までの映画フィルムは消失の危機に瀕しており、上映の機会も減少していくと思われます。映画館で上映されるこれらの映画を見て、少しでも救いの足しになるのなら、東京へでも大阪へでも行くつもりです。
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