ニコラス・ケイジ主演のパニック映画『レフト・ビハインド』を見て来ました。
大した予備知識もなく見たので、いつものノリのB級映画と思っていたら、丹波先生「人間革命」もびっくりの大宗教啓蒙映画でした(B級なのは合ってますが)。
【物語】
父の誕生日を祝うため帰省した女子大生のクロイ(キャシー・トムソン)は、パイロットである父レイ(ニコラス・ケイジ)と空港で会うが、レイは急なフライトでロンドンへ発ってしまう。クロイが実家に帰ると、宗教にはまってしまった母(リー・トンプソン)と口論となり、幼い弟を連れて家を飛び出してしまう。
クロイがショッピングモールで弟を抱きしめようとした瞬間、衣服を残して弟が消滅。
周囲でも、小さな子どもを中心に、一瞬にして人間が消滅する現象が同時に発生し、街は大パニックに陥る。
一方、レイが操縦する旅客機内でも人間の消滅が発生。トラブルにより燃料を消失し、地上の管制塔とも交信不能となる。
※注意!以下、映画の核心にやや触れています※
…全世界の熱心なある宗教の信者と子どもたちだけが神によって天国に召され、残された人類は最後の審判を迎える(であろう)というトンデモ映画です。
劇中、絶望したヒロインが橋ゲタの上に昇ると、”神を信じなかった自分を後悔する歌”が感動的に流れ、エンディングでも、”今からでも遅くないから悔い改めよ”というテーマ曲が流れます。ここまであからさまな描き方をするのは珍しいです。
「ニコラス・ケイジ主演」「旅客機墜落」「最後の審判」といえば、『ノウイング』という映画もありました。それでもまだディザスター・パニック的要素が強かったあの映画の方が娯楽色が強く、本作はモロに宗教賛歌映画であり、日本側の宣伝広告ではその点に触れられていないのもポイントです。
原作はベストセラーのようで、そのあらすじを追うかぎり、映画ではかなりの改変がなされているようです。そもそも監督が007シリーズの第2班監督にしてアクション命のヴィク・アームストロングなので、映画は旅客機墜落の危機に焦点を当てており、宗教色を押さえた努力が伺えます。
アメリカ映画(本当はカナダ映画)らしく、愛と感動と主題歌で啓蒙を試みているようですが、丹波先生大熱演の『人間革命』ほどのカタルシスもなく、風呂敷を大きく広げた割には拍子抜けの珍作…というのが正直な感想です。
★★。
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