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2014年05月05日10:16

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中国経済は破滅の道を進んでいる〜石平氏

 シナ系日本人評論家の石平氏は、本年1月9日の産経新聞の記事で、中国経済の動向を伝え、「どうやら今度こそ、長年恐れられてきた、バブル崩壊という名の『狼』は本当にやってくるのである」と書いた。詳しくは、3月13日の日記で紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/df23966d7c58055c15c278029659bd3a
 石氏は、「昨年後半から不動産バブルの崩壊はすでに目の前の現実となりつつある」と述べ、「今年2014年は、地方負債の問題がさら深刻化してきている中で、金融の安全を第一義に考える中国政府は不動産業に対する金融引き締めを継続していくしかない。そうすると不動産はますます売れなくなり、価格のさらなる下落は避けられない。バブル破裂の動きはいっそう加速化するであろう」と観測した。
 石氏は、4月3日の記事で、「今年の2月あたりから、中国における不動産バブルの崩壊が本格化している」と書いた。不動産価格の暴落は2月半ばから浙江省の中心都市の杭州で始まった。3月10日には、大都会の南京で2つの不動産物件が25%程度の値下げとなった。21日には江蘇省の常州市、23日には無錫市で値下げ以前に不動産を買った人びとが販売センターを襲う「打ち壊し事件」が起きた。
 石氏は、今後の展開を大意次のように予想している。今後広がる不動産開発企業の破産あるいは債務不履行は、そのまま信託投資の破綻を意味する。それはやがて、信託投資をコアとする「影の銀行」全体の破綻を招く。金融規模が中国の国内総生産の4割以上にも相当する「影の銀行」が破綻すれば、経済全体が破滅の道をたどる以外にない、と。
 石氏は、「生きるか死ぬか、中国経済は今、文字通りの崖っぷちに立たされているのである」と記事を結んでいる。
 シナ大陸は、広大である。それゆえに、バブルの崩壊は一気には進まない。地方都市から各地域の主要都市に波及し、徐々にしかし確実に全土に広がっていくだろう。そして、全土の規模でバブルが崩壊した時、中国経済はどん底に落ちる。 わが国及び日本人は、その時が近いことを警戒し、しっかり備えをしておくべきである。
 以下は、石氏の記事。

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●産経新聞 平成26年4月3日

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140403/chn14040312210001-n1.htm
【石平のChina Watch】
経済破滅を予感させる「3月異変」
2014.4.3 12:33

 先月26日、中国新華通信社傘下の『経済参考報』が中国の金融事情に関する記事を掲載した。金融市場で大きなシェアを占める「信託商品」が今年返済期のピークに達し、約5兆元(約82兆円)程度の貸し出しが返済期限を迎えることになるという。
 ここでいう「信託商品」とは、正規の金融機関以外の信託会社が個人から資金を預かって企業や開発プロジェクトに投資するものである。高い利回りと引き換えに元金の保証がまったくない、リスクの高い金融商品だ。中国の悪名高いシャドーバンキング(影の銀行)の中核的存在がまさにこれである。
 問題は、返済期を迎えるこの5兆元規模の信託投資がちゃんと返ってくるかどうかである。申銀万国証券研究所という国内大手研究機関が出した数字では、全国の信託投資の約52%が不動産開発業に投じられているという。実はそれこそが、信託投資自体だけでなく、中国経済全体にとっての致命傷となる問題なのである。
 というのも、まさに今年の2月あたりから、中国における不動産バブルの崩壊が本格化しているからだ。
 不動産価格の暴落は2月半ばから浙江省の中心都市の杭州で始まった。同18日、「北海公園」という新築分譲物件が当初の予定価格より3割近く値下げして売り出された。翌19日、前月から分譲中の「天鴻香謝里」と名付けられた不動産物件も突如、当初の販売価格よりも1平方メートルあたり4千元の値下げを敢行した。
 そして3月10日、大都会の南京で2つの不動産物件が25%程度の値下げとなった。同21日、江蘇省常州市のある分譲物件が販売の途中で大幅に値下げした結果、値下げ以前に購入した人々が販売センターに乱入して打ち壊しを行った。同23日には同じ江蘇省の無錫市で同じ理由による「打ち壊し事件」が起きた。
 こうした中、『21世紀経済報道』という新聞が3月12日、中国の不動産市場について「滅亡の兆しが表れている」との警告を発した。今年1月9日掲載の本欄も指摘したように、バブル崩壊という名の「狼」は今度こそやってきたようである。
 問題は、不動産バブルが崩壊した後に中国経済がどうなるのかである。現在、全国不動産投資のGDPに対する貢献度は16%にも達しているから、バブル崩壊に伴う不動産投資の激減は当然、GDPの大いなる損失、すなわち経済成長のさらなる減速につながるに違いない。
 しかも、バブル崩壊の中で多くの裕福層・中産階級が財産を失った結果、成長を支える内需はますます冷え込み、経済の凋落(ちょうらく)にいっそうの拍車をかけることとなろう。
 被害はこの程度のものに済まない。バブルが崩壊して多くの不動産開発業者が倒産に追い込まれたり、深刻な資金難に陥ったりすると、信託会社が彼らに貸し出している超大規模の信託投資が返ってこなくなる。それこそが最大の問題だ。先月、浙江省寧波市の「興潤不動産投資」という大手開発業者が35億元(約570億円)の負債を抱えて債務超過に陥って事実上破綻したが、こうしたことは今後、毎日のように起きてこよう。
 そして前述のように、信託投資の不動産業への貸し出しが融資総額の約半分に達しているから、今後広がる不動産開発企業の破産あるいは債務不履行はそのまま信託投資の破綻を意味する。それはやがて、信託投資をコアとする「影の銀行」全体の破綻を招くこととなるに違いない。
 しかし、金融規模が中国の国内総生産の4割以上にも相当する「影の銀行」が破綻でもすれば、経済全体は破滅の道をたどる以外にない。生きるか死ぬか、中国経済は今、文字通りの崖っぷちに立たされているのである。
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