金曜日は俳句を投稿する日である。犬を連れて外へ出ると今朝は暖かい。
★うららかやポストはいつも口開けて
何も返ってこないのはポストのせいではないが、たまにはあっかんべーでも見せてくれ。★うららかやポストは陰で舌を出す
今日は村上春樹の新刊が出る日。先だっての読売新聞時事川柳に「村上春樹またそんな名の本を出し」・・・正確には覚えていないが、本当だからおかしい。
「色彩のない・・・の巡礼の年」みたいな題だった。しかし、この題がうまいと思うようになったのは春樹に馴らされたせいに違いない。とにかく、謎々の様で考えさせられるのであり、著者のねらいもそこにあるのだろう。
「色彩がない」・・・そうだ、人間としての欠落があるのだ。「エリア随筆」でチャールズ・ラムは、私には耳がない。形はあるが音楽が分からない、とぼやいていた。春樹の場合はもう少し深刻で、ものが見えても現実感がないということだろう。・・・心はいつもセピア色。春は追っても間に合わない。
主人公は気を取り直して「巡礼」に出かけるのである。めでたく色に現実感に再会できるだろうか。
これでは、いつもの春樹のように思うが、多分、今の若者たちの空白を抱えた心を言い当てているのであろう。
実際に読めるのは、図書館の本棚にあるときだから、さて、いつのことやら。
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