いい意味で(?)変態監督のアリ・アスターによる新作映画『エディントンへようこそ』を見てきました。
この監督の3時間近い前作『ボーは恐れている』に比べると狂気は控えめ…と思いきや、今回も148分たっぷりの狂った映画です。しかも今までの監督のフィルモグラフィの中で一番現実的な作品だというのが最高に怖いです。
【物語】
2020年、コロナ禍真っ最中のアメリカの田舎町、エディントン。
市長選挙を間近に控え、再選を目指す現職のテッド市長(ペドロ・パスカル)は、データセンターの誘致活動に余念がない。一方、保安官のジョー(ホアキン・フェニックス)は、ソーシャルディスタンスやマスク着用が鬱陶しく、市長と口論に。小さな喧嘩のはずだったいざこざが、全米に報道される大騒動へと発展していく。
…ホアキン・フェニックスがアタフタしながら走り回ってるだけで、本職のコメディアンよりも笑える不思議。そんな映画です。いたって大真面目だが、陰謀論にハマる妻(エマ・ストーン)と義母を持て余す保安官を珍演。鬱陶しいコロナ禍の中、だれもが抱える小さなストレスが同時多発的に爆発した瞬間、悲劇と喜劇が炸裂するスペクタクルが小さな街を沸騰させます。
街角の小さなトラブルが、SNSを通じて瞬く間に拡散する恐ろしさと下らなさが如何にも現代的。これまでのアリ・アスター監督作の中では一番笑えて、あとでぞっとする、トンデモ映画です。
面白かった。★★★。
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