久しぶりに気骨のある、映画らしい日本映画を見ました。
李相日監督の『国宝』です。
2時間55分、東宝マークも誇らしい堂々たる大作映画です。
【物語】
1964(昭和39)年。長崎のとある組長の息子・喜久雄は、抗争で父を亡くしてしまう。
大阪の歌舞伎役者・花井半二郎(渡辺謙)に引き取られ、役者としての才能を見出された喜久雄(吉沢亮)は、御曹司の俊介(横浜流星)とともに厳しい稽古の日々を送る。
数年後、華々しく初舞台を踏んだ2人だったが、数奇な運命が待ち受けていた。
…兄弟のように育った2人の歌舞伎役者の半生を、1964年から2014年まで、一筆で描き切りました。歌舞伎の舞台もふんだんに、それでいて飽きさせることなど微塵もなく、主役2人のぶつかり合いと邂逅をたっぷり見せてくれます。
吉沢亮と横浜流星、まだ若いのにこの表現力。この魅力。シネマスコープの大画面に顔を出しても惹きつける力は増すばかりで、所作の美しさや迫力からは、若手俳優とは思えない円熟味を感じました。
渡辺謙の師匠や、人間国宝=田中泯も素晴らしい。この2人はあくまで若手たちの引き立て役に徹しつつも、映画の画面を引き締め、牽引します。
種田陽平の映画美術、それとソフィアン・エル・ファニの撮影(『アデル、ブルーは熱い色』)も素晴らしいです。
個人的ベスト10…いや、ベスト5入りは必須ではないでしょうか。
★★★★。
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