世界映画史のオールタイム・ベスト100などをやると、上位にランクインする作品の一つが『ゲームの規則』です。ジャン・ルノワールの『大いなる幻影』とカップリングで国内盤BDが出ており、このたび初めて見ました。
1939年のフランス映画。
白黒/スタンダード・サイズです。
【物語】
侯爵の館で狩猟や宴をするために、上流階級の人びとが集まってくる。
侯爵夫人は、英雄として称えられる飛行家と交際しており、侯爵もそれを知っている。
当の侯爵には愛人があり、周知の事実である。
夫人の小間使いは密漁監視人の妻でもあるが、館の雑用係に言い寄られている。
様々な愛憎関係が交錯し、狂乱の宴が繰り広げられる中、ついに事件が起こる。
…登場人物は嘘つきばかりで、浮気や不倫が花盛り。くっついたり離れたり、好き勝手に振る舞う人物の中にあって、たった一つ確実なのは死のみという、今村昌平の重喜劇を先取りしたような作品です(今村昌平の作品の場合、死に加えて”性”もあります)。
劇中、ブルジョアな登場人物たちが狩りに興じる場面がありますが、トリやウサギを本当に撃ってる。弾が当たってから死ぬまで、包み隠さず撮っているのが凄い。このあとの展開を暗示しているかのようです。
製作された1939年は、ナチス・ドイツによるフランス侵攻の直前。不道徳なゲームに興じる人びとに訪れるあっけない死は、このあとのパリ陥落を予見しているかのようでした。
第二次大戦寸前の不気味な寓話です。★★★。
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