長い映画史の中には、封印されて今に至る映画も少なくありません。
『獣人雪男』しかり、『ノストラダムスの大予言』しかり。
今は無き新東宝の怪奇映画『九十九本目の生娘』も、今まで封印されてきた幻の映画です。
とはいえ今までまったくソフト化されてなかった訳ではなく、大昔にVHSでは出ておりました(最近までは高値で取引されておりました)。
それが年明け早々、日本映画専門チャンネルにてついに放送されたのです。
地上波どころか衛星放送でも、テレビで放送されるのは初となります。
大喜びして(BD録画しつつ)見た次第です。
1959(昭和34)年、新東宝映画。モノクロ・シネマスコープの作品です。
【物語】
10年に一度、岩手県の奥地で開かれる秘祭があった。
祭りのときに鍛えられる日本刀の仕上げとして、生贄の処女の生き血を必要とするその秘祭のため、若い女がさらわれる怪事件が続出。
若き警察官(菅原文太)の恋人もさらわれたことから、警察を挙げての大捜査が繰り広げられるが…。
…主演は、当時”ハンサム・タワーズ”として売り出していた、若き日の菅原文太!
かのスティーブ・マックイーンもクリント・イーストウッドも、怪奇(SF)映画が本格デビューとなっているので、硬派なスターのデビュー作というものには、どうやらそういうジンクスがありそうです。
いやあ、それにしても凄い映画でした。
怖いもの…オバケや怪物の類はまったく出て来ません。
あるのは雰囲気だけ。それだけで、映画の呪われた空気感を十分に醸し出しています。そう簡単にできることではありません。
舞台となる岩手県なんて、劇中で堂々と「日本のチベット」などと言われるし、登場する村人たちもボロボロの凄い恰好。放送もソフト化もできない理由は明らかでした。
よくぞ放送してくれました。これは永久保存版です。★★★。
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