原田眞人監督の新作で、司馬遼太郎の原作を映画化した大作時代劇『関ヶ原』を見て来ました。
上映時間2時間半、シネマスコープの大作です。奇をてらっていない、正攻法の久しぶりの時代劇でした。
【物語】
天下人・豊臣秀吉(滝籐賢一)が死去した。
五大老の1人、徳川家康(役所広司)は、速やかに天下再統一に向けての工作を開始するが、秀吉の家臣・石田三成(岡田准一)はこれを良しとせず、家康との対立を深めていく。
やがて1600年、家康の東軍と三成の西軍は、関ヶ原の地でついに激突する。
…家康・三成の2大巨頭に限らず、様々な登場人物の想いが交錯する群像劇としての構造に、原田監督らしさがありました。この監督の得意とするところでしょう。
権謀術策に長け、常に沈着冷静な家康=役所広司と、正義感が強い反面、焦りを隠しきれない三成=岡田准一の対比が面白いです。役所広司の造形は往年の黒澤映画の武将のようで見応えがあります。
しかし、最大の見せ場である”関ヶ原の戦い”に突入するまでの流れが自然すぎて、気が付いたら合戦が始まっていたような印象を受けます。昔の大作映画のように、クライマックスに至るまでを溜めて引っ張り、最後にカタルシスを炸裂させるような演出を期待していたので、やや拍子抜けの感があります(そういう風な撮り方をしない監督であるこをは承知でしたが…)。
オープニングのクレジットも、それこそ黒澤映画のような堂々たるものではなく、小さな横文字とローマ字がさっと流れていくあっけないもので、巻頭から物足りなさを感じてしまいました。
日本映画が久しぶりに見せた長尺の合戦映画として、力作ではあると見ました。
★★★。
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