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2017年08月25日01:22

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『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』はSFか

新房昭之(総)監督による映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』を見て来ました。

無名時代の岩井俊二監督が1990年代に撮ったTVドラマを長編化、アニメーション化した作品です。


【物語】
夏休み中の登校日。
中学生の島田典道(声:菅田将暉)は、友人の安曇祐介と学校のプールにいた際、クラスメートの少女・なずな(声:広瀬すず)と50メートルの競争をする。なずなは突然、祐介に「今晩の花火大会に一緒に来てほしい」と言い出すが、家出をして駆け落ち覚悟のなずなは、途中で母親(声:松たか子)に連れ去られてしまう。典道は、なずなの持っていた球をとっさに投げると、プール競争の場面まで時間が戻っていることに気が付く。


…ある事柄をやり直したくて、時間を巻き戻す(あるいはループをする)という物語は、映画では『ラン・ローラ・ラン』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』があり、アニメーションでは「涼宮ハルヒの憂鬱」があります。SFの世界では普遍的な題材です。それらの作品では、主人公は観客の願望を実体化するような選択肢を選ぶ訳ですが、今回の映画では違いました。

主人公の少年と少女は、作り替えられた=巻き戻された世界が不自然であることを受け入れ、現実に戻っていきます。その結末は苦々しいものでしたが、ラストで少年=典道が成長したかのような描写の片鱗があり、救いが示唆されるのは良かったです。その点ではこの映画、SFというよりは極めて現実的な物語です。

緩急自在な演出を得意とする新房監督、今回は原典を崩さないように苦心しているのか、いつもの作品群…「物語」シリーズ…などに顕著な縦横無尽さが控えめで、窮屈な感じを受けました。
(松田聖子の挿入歌の世界にヒロインが埋没していく場面に、そのわずかな破天荒演出の欠片が見られる程度です)

ヒロイン・なずなが、どうしても戦場ヶ原ひたぎに見えてしまうのは自分だけ?

★★★。
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