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2017年02月17日18:24

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現代日本でHow to サバイバル 『サバイバルファミリー』

『ウォーター・ボーイズ』『スウィングガールズ』などのヒットメーカー、矢口史靖監督の最新作『サバイバルファミリー』を見て来ました。

異質な空間での日常をコメディ・タッチで描く矢口監督。今回のは喜劇色は薄く、シリアスなタッチが濃い目です。

むかし同名のアメリカ映画がありましたが、本作とは関係ありません。


【物語】
ある朝突然、日常生活から電力が消失した。
携帯電話はおろか、あらゆる家電製品は使えず、電車も止まり、都会に住む人びとは地方へと移動をし始める。
東京に住むサラリーマン一家の鈴木家も、鹿児島に住む祖父を頼って家族総出で自転車での移動を開始するが、水も食料も尽きる中、様々な困難が襲いかかる。


…フレデリック・ブラウンの書いた「電獣ヴァヴェリ」という短編SFがあり、目に見えない宇宙生物が地球上の電気を食いつくし、文明社会は中世に逆戻りする物語でしたが、この小説では、人びとは電気のない暮らしにスムーズに適応しておりました。ネビル・シュートの原作を映画化した『渚にて』でも、核戦争勃発後のディストピア社会を描いているのに関わらず、人びとの生活はいたって平穏でした。

しかし、50年前の欧米と、デジタル化された現代の日本とでは事情が違います。
分刻みの日常生活をデジタル機器とともに過ごす現代では、電気が無くなるなどパニック必至だと思うのですが、『サバイバルファミリー』ではその辺りは描かれず、平凡なある家族のロードムービーのような味わいもあり、緊張感は皆無です。

映画の前半は音楽が無く、ドキュメンタリー・タッチの再現ドラマのような演出がなされ、これまでの矢口監督作品とは大きく印象が異なります。要所要所に笑いはあるものの、大きくはなく、ドラマの妨げになっていないのは良い点でした。

小日向文世演じる主人公=一家の父親がいい味を出しています。
会社(部長職)でも家庭でも威張り散らす口だけオヤジだったのが、子供たち以上にたくましく(笑)成長していく姿には共感します。

★★★。
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