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2026年09月12日00:22

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新旧比較『オデュッセイア(IMAX)』

何度も映像化されている古典中の古典、ホメロスの叙事詩をクリストファー・ノーラン監督が純正IMAXで映画化した大作『オデュッセイア』をIMAXで見てきました。全編通してIMAXフイルムで撮影された、史上初の映画です。

現代のデビッド・リーンとも言うべき、クリストファー・ノーラン監督のダイナミックな演出には、『テネット』『インターステラー』のような難解さはなく、古き良きハリウッドの70mm映画を再現してるかのようで、今回のIMAX上映は至高でした。

ホメロスの「オデュッセイア」の映画化で有名な作品の一つに、カーク・ダグラスが主演したイタリア映画『ユリシーズ』(1954)があるので、キャストの面から比較してみようと思います。

●1954年版→2026年版
オデュッセイア(ユリシーズ):カーク・ダグラス → マット・デイモン
神々に対して挑戦的な態度をとるダグラス版に比べて、戦争で滅ぼした都市がフラッシュバックするトラウマを抱えたのがデイモン版です。

ペネロペ:シルヴァーナ・マンガーノ→アン・ハサウェイ
夫の帰還を10年間待っている割には若々しいマンガーノ版に対して、息子への愛情を感じさせるアン・ハサウェイ版は母性が強いです。

アンティノオス:アンソニー・クイン→ロバート・パティンソン
面白いことに、役者もタイプが違うのに新旧どちらからも同じ印象を受けます。
強いて言えば、ロバート・パティンソンの方が卑屈に描かれてます(それだけにラストの一大復讐シーンが映える)。

キルケーの魔女:シルヴァーナ・マンガーノ(2役)→サマンサ・モートン
マンガーノの1人2役の必要性をあまり感じななかった旧作に対し、今回のはサマンサ・モートンが演じているだけあって、魔女にも説得力がありました。魔女にも魔女の事情があるのが見ていて切ない。

オデュッセイアの息子テレマコス:フランコ・インテルレンギ →トム・ホランド
いずれも誇り高き賢王の息子を演じていて良いのですが、旧作では島から出ないテレマコスが、新作では自ら父を探しに旅立ちます。トム・ホランドの面構えはスパイダーマンよりも良いです。

このほか、旧作には出てきたナウシカ(ロッサナ・ポデスタ)は新作には出ず、逆に旧作では描かれなかった女神カリプソ(シャーリーズ・セロン)、オデュッセイアの部下の兵士のシノン(エリオット・ペイジ)、女神アテナ(ゼンデイヤ)、侍女メラント(ミア・ゴス)、王妃クリュタイムネストラ(ルピタ・ニョンゴ)、オデュッセイアの腹心エウマイオス(ジョン・レグイザモ)などが登場し、大作映画らしい華やかさでした。

10年前のアメリカ映画では取り上げなかったであろう古典が、IMAX大作として蘇りました。IMAX必須の映画です。★★★★。
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