原作のないオリジナル長編アニメーションが一定数公開されている中にあって、興行的には当たり外れが多い(どちらかというと外れ)中、ワンピースの映画で319億円を叩き出した谷口悟朗監督によるオリジナル『パリに咲くエトワール』が公開され、見てきました。
キャラクターデザインを『魔女の宅急便』の近藤勝也が手掛けており、作画もジブリ風です。
【物語】
1910年代のパリ。画家を夢見て日本からやってきた少女・フジコは、かつて見かけて強烈な印象を持っていた少女・千鶴と再会を果たす。千鶴の家はナギナタの名家であり、本人もナギナタの道場を継ぐ予定であったが、バレエダンサーになるという密かな夢があった。
やがて第一次世界大戦が始まるも、2人の日本人少女は異国の都で夢を追い続けていく。
…大戦下のパリで日本人の少女たちが画家とダンサーを目指すという、ほぼファンタジーのような作品。2人は難なくフランス語を話せているようだし、アパートの人びともそれを受け入れているのが不思議ではありますが、最大の違和感はほかにありました。
とにかくこの映画、カットが細かくエピソードも多く、それらが矢継ぎ早に駆け足で展開するので”間”がなく、せわしないのですね。映画の中では、ナギナタやバレエの練習をするヒロインが”呼吸”や”間”が大事、なんて言ってたと思うのですが…。余韻に浸る暇がなく、次から次へと場面が転換して時間が進むので、落ち着いて見てられませんでした。
2人のヒロインの声を、よく似た声質の演者がやってるのも不思議で、音声だけ聞いているとどちらが話しているのか分からなくなりそうです。
そもそも、男性的でアクション多めの監督が撮る題材に向いてなさそう。脚本の吉田玲子は女性が主人公の作品に定評があるはずなのに、監督との上手な化学変化を起こしているとは思えませんでした。
★★★。
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