先日リリースされた4K UHD盤『ゴジラ』に、1956年にアメリカで再編集された『シネスコ版 怪獣王ゴジラ 海外版』が映像特典として丸々収録されておりまして、見てみました。
大昔、国内でもVHSが出ていたと思いますが、全編通して見たのは初めてです。
1954(昭和29)年の東宝映画『ゴジラ』を、アメリカで追加撮影し、再編集した作品です。
1956(昭和31)年、東宝=ジュエル・エンタープライズ合作。
東宝パン・スコープによる白黒シネスコ版です。
【物語】
シカゴの通信社の特派員、スティーブ・マーティン(レイモンド・バー)は、カイロへ行く途中、東京の友人である芹沢博士(平田昭彦)に会うために東京に立ち寄る。そこで彼は、日本の漁船が相次いで遭難したというニュースを聞く。
日本のもう一人の友人、山根博士(志村喬)の調査に同行することになったスティーブは、大戸島で調査団とともに巨大怪獣ゴジラを目撃する。
やがてゴジラは東京に上陸し、都市は炎に包まれる。
…米国の特派員がゴジラ上陸を目撃するというプロットで、それ以外は基本的には日本版のフイルムの通りに展開します。ただし原爆の被害に関する部分はバッサリとカットされています(オリジナル版の米国初公開はなんと2004年)。
物語としては、恵美子(河内桃子)と芹沢博士との婚約は劇中でも続いているなどの改変も見られました。
レイモンド・バーが河内桃子や志村喬と会話するシーンは、代役を立てて日本の役者の顔が映らないようにするなどの工夫がされています。
(バーを中心に追加撮影されたシーンには、日本人らしい俳優も映りますが、ものすごいカタコト日本語なので日本人じゃないのがバレバレ)
35ミリのスタンダード・フイルムをブローアップし、シネスコ・サイズにトリミングしているため、画質は粗く、人物の顔や頭は見切れてしまってます。1作品の映画としてはまともに見られたものじゃないようなシーンも多々ありますが、資料としては大変貴重です。
この上映用プリントは国内に1本しかないと言われています。
ボロボロでズタズタのフイルムですが、今回よくぞ収録してくれました。
(HD画質です)★★★。
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