日本映画専門チャンネルで、未ソフト化・テレビ未放送の大怪作映画『散歩する霊柩車』を見ました。
カルト映画として誉れ高き作品で、存在を知ってはいましたが、何せ見たのは初めてです。そして面白かったです。
1964(昭和39)年、東映作品です。モノクロ・シネマスコープ。
【物語】
平凡なタクシー運転手の弘(西村晃)は、自殺したという妻(春川ますみ)の死体を霊柩車に乗せて、妻の浮気相手たちを訪ねてまわる。浮気相手の男たちには有力者がおり、高額な示談金を払う者もいた。しかしそれは、ある計画の一部であり…。
監督の佐藤肇は、SFホラー『吸血鬼ゴケミドロ』を撮った才人です。
ヒネくれた脚本を、名優たちを自在に演出して異彩の放つミステリに仕上げています。
とにかく西村晃と春川ますみ、この2人を見るための映画です。
劇中で「小男」呼ばわりされる卑屈な西村晃(ちょっとウディ・アレンに似てる)と、グラマーで色気ムンムンの大女・春川ますみのコンビが最高!春川ますみなんて、撮影当時はまだ20代だったはずなのに「おばさん」と呼ばれて、でもフェロモン全開で。
出演陣の3番手に位置するのが、霊柩車の運転手役の渥美清(!)。しかもこいつがちょっとクセのあるキャラクターで、クライマックスに向けてのキーパーソンとなります。
ほかに小沢昭一、金子信雄、加藤嘉、浜村純まで出るわ出るわ。今見ると贅沢な映画です。
あまりスマートな脚本ではないので、泥臭さはありますが、それもまた魅力です。
★★★★。
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