わが国には3本しかない70ミリ映画の1作、大映の超大作『釈迦』(1961)のブルーレイディスクを購入しました。
VHS→DVD→ハイビジョン放送→…と、媒体が変わるたびに買ったり録ったりしてきた作品。
正直、大きいだけで取り留めのない映画なのですが(この時代のスペクタクル映画はほとんどそう。でも好き)、『釈迦』は日本初のスーパーテクニラマ方式の70ミリ映画で、特別な思い入れがあります。
キューブリックが『スパルタカス』で使用した70ミリカメラを手に入れて撮影した話や、フイルムの現像をロンドンで行ったエピソードなど、苦労話も絶えない作品です。
今回のBDは、同じ大映の『金環蝕』や『白い巨塔』などとほぼ同じ時期にリリースされたもので、公開当時の復刻版プレスシートや解説ブックレットなど、特典も充実しています。
何よりも画質・音質がすごい。
冒頭、シッダ王子(後のブッダ)誕生により、宮殿の花がいっせいに咲き乱れるシーンでは、花の1つ1つをアニメートするという途方もない作業のもとで作画が施されているのですが、VHSやDVD画質ではボヤけていたのが、花弁の1片に至るまでくっきり再現されています。
女優陣の肌のきめ細かさと来たら!一級品の美しさです。
音声は、従来の2.0chステレオに加え、5.0chサラウンド音響のトラックも収録。大音響で楽しめます。
今回面白いのは、特典ディスクとして、大映が50〜60年代に量産していた中編映画のDVDを1本まるまる収録していること。『釈迦』に付属していたのは『泣き笑い地獄極楽』(1955)という作品で、船越英二扮する若手落語家の活躍を描く人情喜劇です。踊りまで披露する船越英二の芸の広さと、師匠役で古今亭志ん生が出演しているのに驚きました。
『金環蝕』も山本薩夫監督の大傑作。こちらのBDもまた逸品でした。いずれまた。
ログインしてコメントを確認・投稿する