ずっと見たかった60年代スパイ・アクションの1本、『殺しのエージェント』をついに国内盤DVDで見ることが出来ました。
監督ジャック・カーディフ、音楽ラロ・シフリン、主題歌シャーリー・バッシーという豪華スタッフによるスパイ映画です。
1965年のアメリカ=イギリス映画。MGM作品で、ちゃんとシネスコ・サイズでDVDが出ました。
【物語】
失態続きの英国情報部は、起死回生の一打として、英国内に潜伏中のスパイを片っぱしから暗殺するという作戦を打ち出す。作戦の責任者であるモスティン大佐(トレバー・ハワード)は、大戦中にパリで命を救ってくれた元戦車兵のボイジー・オークス(ロッド・テイラー)に白羽の矢を立て、スパイとして半ば強制的にスカウトする。
一方のオークスは、殺しとは無縁のバードカフェの店主として生計を立てていた。スパイに仕立てられたオークスは、フリーの殺し屋を雇って次々と”任務をこなして”いくが、事情を知らない敵の勢力がボイジーの能力の高さに目をつけて…。
…主演が『鳥』『タイムマシン』のロッド・テイラーというのが地味ですが(好きな俳優ですけれど)、ショーン・コネリー全盛期のジェームズ・ボンドをバリバリ意識して、スーツにタキシードまで着こなすなりきり様です。意外な肉体美も披露しています。
これまた”M”そっくりの主人公の上司役にトレバー・ハワード。
のちに『007/ダイヤモンドは永遠に』でティファニー・ケイスを演じるジル・セント・ジョンがヒロインに扮しています。
『メリー・ポピンズ』の銀行家のお父さんことデビッド・トムリンソンが、ヒゲを剃り落としてキーパーソンの男を怪演。イヤミたっぷりなところは『メリー・ポピンズ』と変わりません。
他にも、60年代のスパイ映画で良く顔を見る面々が次々と出てきて(『007カジノロワイヤル』に『殺しの免許証』に…)、楽しいです。
そもそも原作のジョン・ガードナーは、イアン・フレミング財団公認の2代目ボンド作家。原作の出版が1964年というから、007を意識しまくりなのに納得です。
『ピンク・パンサー』シリーズのリチャード・ウィリアムズ・スタジオ作のタイトル・アニメーションに、『007/ゴールドフィンガー』ばりのシャウトを効かせたシャーリー・バッシーの主題歌が重なるとなると、これはもうたまりません。
しかし肝心の映画の出来は…(笑)。
一応コメディ仕立てなのですが、主役のロッド・テイラーが惜しいミスキャスト。これが10年若いケイリー・グラントだったらと思うのは、無いものねだりでしょう。
★★★。楽しい映画でした。
ログインしてコメントを確認・投稿する