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2018年09月23日14:51

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もうちょっと評価されてもいい高坂監督 『若おかみは小学生!』

子ども向け劇場アニメかと思って見たら全然違っていた、『若おかみは小学生!』を見て来ました。キービジュアルやキャラクター・デザインからそんな先入観を持っていましたが、大人にこそ響く映画と言えます。


【物語】
小学6年生のおっこ(声:小林星蘭)は、交通事故で両親を失い、祖母の経営する温泉旅館”春の屋”に引き取られる。そこで幽霊の少年・ウリ坊(声:松田颯水)と出会ったおっこは、成り行きから、旅館の若おかみとして手伝うこととなる。


…監督は『茄子』2部作を手掛けた高坂希太郎。といっても監督作は非常に少なく、スタジオジブリやスタジオ地図作品の作画・原画を数多く手掛けている才人です。

『茄子』は面白かったものの劇場長編の監督は10年ぶりとなります。正直なところ、監督作品数が少ないので、監督としての腕は未知数でしたが、今回は成功作と言えるでしょう。脚本・吉田玲子、音楽・鈴木慶一というベテランスタッフにも恵まれています。

両親を亡くした少女が働く物語というと、悲劇が前提のサクセスストーリーを想像しがちですが、よい意味で裏切られます。主人公の少女は驚くほど明るく、普通の少女と変わらず、凄惨な体験をしたとは思えません。しかし映画の終盤に至り、主人公の感情の爆発として結実する、その構成は見事でした。

旅館で働く少女というと、避けて通れない作品に『千と千尋の神隠し』があります。『若おかみ』は、あの名作と相似形を成すように思えて、実は似て非なる作品です。ジブリでの経験が長い高坂監督は、この点には腐心したことでしょう。

★★★★。良作です。
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