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2018年09月02日23:51

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2人の名プレーヤー 『検察側の罪人』

原田眞人監督の最新作『検察側の罪人』を見て来ました。

原田監督は三池崇史監督と同様、自分の中では「良い」「悪い」「好き」「嫌い」が作品ごとに大きく異なる不思議な監督です。

結論から言うと、今回の映画は「良くて悪くて悪くて良くて」(笑)。良悪が共存する、何とも困った映画となりました。


【物語】
若手検事の沖野(二宮和也)は、かつての自分の教官であり、尊敬しているベテラン検事の最上(木村拓哉)の下で働くこととなる。最初の担当事件は、老夫婦の殺人事件だった。
事件の関係者のリストを見ていた最上は、自身の過去に禍根を残すことになったある人物の名前を見つけ、密かに動きだす。そんな最上の行動の真意に気づいた沖野だったが…。


…理想に燃える若手対ベテランという構図を、そのまま二宮和也対木村拓哉という俳優対決に持ってきたところは面白く、緊迫感のあるものでした。全編を、ほぼこの緊迫感だけで引っ張った感はありますが、その対決が決着を見ずに終わる唐突なラストは残念でした(これは『三度目の殺人』にも当てはまります)。原作がどうなっているのかは知りませんが、あえて原作から改変してでも、あのラストの続きを描くべきでした。

話題になっている2大スターの共演は良かったです。すでにTVドラマで検事役の経験のある木村拓哉をあの役に当てたのは、逆に正解でした。ただし、あれだけ沈着冷静な人物が、後半はずいぶんと寡占な行動に出るので、妙なぎこちなさは残ります。

最も良かったのは、闇の社会に生きるフィクサーのような男を演じた”井之頭五郎”こと松重豊と、不気味な存在感を炸裂させた容疑者役の酒向芳です。

女を駆使して情報を集め、汚れ仕事を密かに進めてアフターケアもばっちりという闇ブローカーは、松重豊のハマリ役です(井之頭五郎の夜の姿を見たような気が…)。

そしてもう1人、汚さを一手に引き受けたような容疑者役の酒向芳。最初っから強烈な存在感を放ち、トラウマ級の恍惚演技で生理的気持ち悪さMAXの怪演を見せています(こんな役者がいたとは!と驚きましたが、実は『埋もれ木』でずっと前に見ていた。気づかず)。

この2人のプレーヤーの演技だけでも価値はあると見て、それでも「良くて悪くて…」な出来だったのは重ねて残念です。★★★。


※松重豊が木村拓哉の手を見てのセリフ「マカロフかベレッタか…?」に違和感。グリップの厚みが全然違う銃なので…。個人的には木村拓哉にはマカロフが似合ってたと思います。
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