戦国時代の華道の家元・池坊専好を描いた時代劇『花戦さ』を見て来ました。
【物語】
戦国時代。
奇抜だが、京都の街の人々から慕われる華僧の池坊専好(野村萬斎)は、織田信長(中井貴一)のために生け花を披露し、高い評価を受ける。
やがて世は豊臣秀吉(市川猿之助)の天下となるが、秀吉と千利休(佐藤浩市)の確執が大きな軋轢を生む中、専好は「花による戦さ」で秀吉をいさめようと思いつく。
…題材が題材なだけに、両千家や池坊の全面協力のもと完成された映画のようです。
登場する多くの花々や茶器、映画美術は見どころの一つです。
しかし最大の見どころは、主人公の池坊専好=野村萬斎の目まぐるしい顔芸。もともと喜怒哀楽の激しい人物として史実が残るのか、脚本がそうなのか、野村萬斎自身がそうなのかは判断しかねますが(恐らく最後者)、上映時間の2時間10分ほとんどを顔芸で見せきった、もの凄い映画です。
佐々木蔵之介の前田利家はもちろん、中井=信長はおろか市川=秀吉も、存在感は希薄。その中にあって、佐藤浩市演じる千利休だけは、歴史上の偉人というよりも市井の茶人として丁寧にじっくり描かれており、佐藤浩市の好演も良く、力強い印象を残します。
★★★。
宣伝文句にあるような「痛快エンターテインメント」とはだいぶ違いますが、面白い小品でした。
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