大物プロデューサーのディノ・デ・ラウレンティスがジョン・フォード監督の1937年作をリメイクした大作『ハリケーン』をWOWOWで見ました。この人、『キングコング』でも同じようなことをやってます。
1979(昭和45)年、パラマウント映画。
TOD-AO方式(シネスコサイズ)のドルビーステレオ音響で、当時としても気合いの入った大作です。
【物語】
1920年代の南太平洋、パゴパゴ島。島を統治するアメリカ総督(ジェイソン・ロバーズ)の娘シャーロット(ミア・ファロー)が本国からやってくる。シャーロットは、島の若き酋長マタンギ(デイトン・ケイン)と恋に落ちるが、それは許されぬものであった。
やがて壊滅的なハリケーンが島を襲う。
…監督のヤン・トロエルがスウェーデン出身で、当時国際的に評価されていた人のようですが、インディペンデントとはいえハリウッド大作は初めてで、どうにも勝手が違ったようです。同郷出身の名カメラマン、スヴェン・ニクヴィストとタッグを組んだ作品なのに、どちらもディザスター映画に向いているとは思えず。
音楽のニーノ・ロータも巨匠ですが、どう考えてもパニック映画向きの人材ではないです。ハワイアン風の牧歌的な主題曲は悪くないのですが。
カタブツのアメリカ人総督にジェイソン・ロバーズ、島の牧師にトレバー・ハワード、医師にマックス・フォン・シドーと、大作映画慣れしたベテランを揃えていますが、想像通りの役を演じただけで、突出したものはなし。終始顔色の悪いミア・ファローと、筋肉ムキムキの現地人酋長デイトン・ケインの恋愛模様が上映時間の2/3を占め、ラスト30分が巨大ハリケーンの特撮シーンとなります。
1937年のジョン・フォード版がどうなのか分かりませんが、ずいぶん虚無的な終わり方をするのがちょっと新鮮ではありました。
この映画、公開当時にコケているためか、今に至るまでソフト化に恵まれておらず、国内では大昔にVHSで出たっきり。今回のWOWOW版は貴重な放送でした。ありがたがる人は少なさそうですが、自分はそういう訳あり映画が好物なので歓喜です。
★★★。
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