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2025年03月24日00:56

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上質だがサスペンスには欠ける『教皇選挙』

今年のアカデミー賞で8部門にノミネートされ、脚色賞を受賞したミステリ『教皇選挙』を見て来ました。

原作はロバート・ハリス。ポランスキーが映画化した『ゴーストライター』の作者です。

【物語】
ローマ教皇が突然の死を遂げた。
バチカンでは、教皇選挙”コンクラーベ”が行われることになり、その管理者にローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)が選ばれる。
世界各国から集められた枢機卿たちの思惑が激しく交錯する中、コンクラーベが始まる。

…監督は、『西部前線異常なし』で注目を集めたエドワード・ベルガーで、さらに『裏切りのサーカス』のトーマス・アルフレッドソンが製作を務めています。言うなれば、知的ミステリの集合知のような製作スタッフが集まった訳です。

新たなローマ教皇の候補となる者たちが面白い。
アメリカ出身でリベラルなベリーニ枢機卿にスタンリー・トゥッチ。
カナダ出身で保守派のトランブレ枢機卿にジョン・リスゴー(!)。
初のアフリカ人教皇を狙うアデイエミ枢機卿ルシアン・ムサマティ。
イタリア人教皇の復活を目論むテデスコ枢機卿にセルジョ・カステリット。

そこへ、アフガニスタンから飛び込み参加した謎多いベニテス枢機卿(カルロス・ディエス)が加わり、陰謀渦巻くコンクラーベが幕を開けます。

鉄面皮のシスター、イザベラ・ロッセリーニが加わり、カオス極まる状況下を、冷静な判断と信仰心で懸命に進行させようとするレイフ・ファインズ=ローレンス枢機卿の奮闘が見どころです。

ただしミステリ映画としてカテゴライズするにはサスペンス的要素には乏しく、それでもドラマは上質なので充分に楽しめはしますが、やや物足りなさは感じました。

映像には監督の美学が色濃く反映されているようで、緊張感があり、編集も音楽も良かったです。★★★★。
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