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2023年06月27日02:14

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クラシック・ホラーの密かな楽しみ 『恐怖の夜』

日本ではTV放映のみで終わったゴシック・ホラー映画『恐怖の夜』が、日本語吹き替え音声入りでDVD化されたので買って見ました。

菊地秀行・著による「魔界シネマ館」でも紹介されており、見たかった映画でした。

1963年のアメリカ映画。アドミラル社製のオムニバス映画で、ビスタ・サイズです。
DVDでもスクイーズ・ビスタで収録されています。

【第一話】「ハイデッガー博士の実験」
40年前に恋人を亡くした老医師が、死者を蘇らせる水を発見。さっそく恋人の遺体に水を与え、復活させるが…。

…ビンセント・プライスが、狂気に憑りつかれた医師の親友に扮するのがミソで(普通なら逆のキャスティング)、オチにヒネリが効いています。

【第二話】「ラパチーニの娘」
イタリア。大学生の青年が、隣の家の娘に一目ぼれするが、娘は父親の生物学者によって異常な体質に変えられていた。

…怪奇というよりはSFに近いテイストで、ビンセント・プライスは異常な生物学者の役です。救いの無いラストが新鮮。

【第三話】「七破風の家」
かつて魔女狩りに関わった、呪われた一族の棲む屋敷に、長男夫婦がやって来る。長男の目的は、屋敷に隠された財産を探し出すことだったが…。

…幽霊屋敷モノで、我がビンセント・プライスが強欲な長男を好演。憎らしい男の役をやらせても天下一品です。

実はこの映画、アメリカ文学を代表するナサニエル・ホーソンの映画化です。
ビンセント・プライスといえばポォの映画群が有名ですが、純文学が原作のためか、怪奇テイストはかなり薄め。監督シドニー・サルコウの演出も平坦です。

それでも面白かったのは、やはりビンセント・プライスのおかげ。
その気品!その声!どの役でもエレガントな身のこなし。
ピーター・カッシング、クリストファー・リーと並んで大好きなスターです。

廉価なディスクですが、カラーも鮮烈で、なかなか良かったです。
こういう映画を深夜にひとりで見るのは、密かであやしい楽しみでもあります。

★★★。
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