もう1本の配信映画は『シカゴ7裁判』。こちらも地元のシネコンにいきなり来ました。
【物語】
1968年、ベトナム戦争が激化するアメリカ。
シカゴで開催された民主党大会に合わせて、全米各地から反戦を訴える市民団体がデモのために集結。流血の事態となり、暴動を扇動した罪で、各団体のトップが拘束・起訴された。
若き検事のシュルツ(ジョセフ・ゴードン・レヴィット)は、司法長官の強い指示を受け、やむなく起訴の先頭に立つ。被告たち(サシャ・バロン・コーエン、エディ・レッドメイン、ジョン・キャロル・リンチら)の弁護に立ったクンスラー(マーク・ライランス)は、判事のホフマン(フランク・ランジェラ)の理不尽な審理に憤慨しつつ、無罪を勝ち取ろうと奔走する。
…監督は『ソーシャル・ネットワーク』の脚本で高く評価されたアーロン・ソーキン。自身の脚本による史実の映画化ですが、史実と異なる点が多い様で、批判もあった模様です。
法廷劇中心に物語は進みますが、流血の事件となったデモのシーンが巧みにフラッシュバックされ、この点は見事です。多彩なアンサンブル・キャストを巧みに演出した監督の手腕も見事。
豪華な出演陣の中で、良かったのはサシャ・バロン・コーエンです。過激な発言とヒッピー風の服装で注目を集める一方、知性派の活動家=エディ・レッドメインの過去の演説原稿をちゃんと勉強していたり、奇抜な外見に反して理性的な面を見せるなど、知的な部分がちゃんと見え隠れする。この映画ではプロデューサーも務めておりました。
被告側の弁護士役のマーク・ライランスも良かった。弁護される側を演じてオスカーに輝いた『ブリッジ・オブ・スパイ』とは正反対の役でした。
アメリカ映画の凄い所は、過去の恥部を映画を通して反芻して見せるところ。そういう魂を持った映画です。たとえ配給方法が配信に変わったとしても、この魂だけは絶えないで欲しいと思うこの頃です。
★★★。
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