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2021年01月29日17:41

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映画好きの踏み絵 『天井桟敷の人々 4K修復版』

映画好きには、避けて通れない踏み絵的なクラシック映画がいくつかあります。
ちょっと思いつくだけでも『七人の侍』『風と共に去りぬ』『市民ケーン』『東京物語』『2001年宇宙の旅』『シェーン』『アラビアのロレンス』…その中でも、”世界の名作映画ベスト100”などの企画に必ず入っているのが『天井桟敷の人々』です。

実はこの映画、DVDで持っています。
しかしスクリーンで見る機会が来るだろうと思い、自分の中で熟成させていた作品でもありました。その機会が今回、4K修復版という形でやってきた訳です。

1945年、戦時下のフランスで製作された大作。本邦公開は1952(昭和27)年です。

【物語】
19世紀、パリ。見世物小屋の美女ガランス(アルレッティ)は、スリの疑いをかけられるも、パントマイム役者のバチスト(ジャン・ルイ・バロー)の機転で救われる。バチストはガランスに激しく惹かれるが、彼女の周りには俳優のルメートル(ピエール・ブラッスール)や犯罪者のラスネール(マルセル・エラン)らがいて、想いを伝えられない。やがて、あるトラブルに巻き込まれたガランスは、富豪の伯爵のもとへ行ってしまう。

…ヴィシー政権下のフランスで、このオープンセット、これだけの役者を揃えて撮り上げたのは凄い。パントマイムの劇中劇と映画の物語がシンクロし、悲劇に向かって進んでいく様は壮烈でした。

ただ、結局のところは不倫による愛憎劇。昔も今も変わらないな…ぐらいが正直な感想です。ガランスもバチストも相当酷い。死人まで出る始末で。今だったらゴシップで終わるのだろうけれど、この時代で、しかも活気あふれるパリの街の物語となると、不思議と美談に見えてしまいます。★★★


話が変わりますが、中学の時に買って以来、自分の映画鑑賞の手引きとしている本に「世界映画名作全史 戦前編・戦後編」(教養文庫 猪俣勝人・著)があります。『サンセット大通り』も『イヴの総て』も『恐怖の報酬』も、映画を見る前にこの本であらすじを知っていたのですが、『天井桟敷の人々』に関しては、猪俣先生の書かれたあらすじとずいぶん違うのが驚きでした。特にクライマックスの印象がまるで違います。どちらが良い悪いということではなく、興味深いことと思います。

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