絵本の原作をstudio 4℃で映画化した3DCG長編アニメ『えんとつ町のプペル』を見て来ました。
【物語】
”えんとつ町”と呼ばれる、空が煙で覆われた街があった。
煙突掃除の少年ルビッチ(声:芦田愛菜)は、ゴミから生まれたゴミ人間・プペル(声:窪田正孝)と友達になるが、異形のものの存在を許さない異端審問官に追われる身となってしまう。
…王道の冒険活劇のような映画ですが、しっかりと芯の通ったところがあり、単純明快な娯楽に終わらなかった点がミソ。相容れないものを排除しようとする社会と、立ち向かう少年という図式は昔からあるもの。映画にとっても普遍的なテーマです。
日本映画では珍しい、シネマスコープ・サイズの横長画面を活かした構図や、猥雑な感じの都市美術も面白い(土台は東京のよう)。
一方でキャラクターはややステレオタイプです。
悪の組織=体制側の底の浅さがすぐに露呈してしまうので、悪玉に底知れぬ怖さと黒さがあった『天空の城ラピュタ』や『ルパン三世/カリオストロの城』に比べると見劣りする部分も。もっともこれは最近の国産劇場アニメーションの多くに言えることです(比較対象のハードルが高すぎたか…)。
声の出演がみんな良い中で、鉱山荒らしの男を演じた藤森慎吾が、演技の引き出しの多さを見せつけます。この人は『七つの会議』でも、小さな役ながら光っていて、本業よりも俳優向きなのかも。
原作者であり脚本家・プロデューサーも兼任した西野氏の熱量が伝わる映画でした。
★★★。
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