DVD-BOX「恐怖と幻想の世界」に収録の映画『笑ふ男』を見ました。
この映画でコンラット・ファイトが演じた”笑う男”が、DCコミックの”ジョーカー”のモデルとされています。実際見てみると、なるほどという感じがします。
それとは別に、映画自体も傑作でした。原作はヴィクトル・ユーゴーです。
1928年アメリカ・ユニバーサル映画。
白黒/スタンダード・サイズ。サイレント映画ですが、完成直後に音声や主題歌を挿入したサウンド版です。『ノートルダムのせむし男』に続くユニバーサルの怪奇映画第2弾として製作されたようです。
【物語】
17世紀、スチュワート朝のイングランド。国王ジェームズ2世は、宮廷道化師のバーキルフェドロ(ブランドン・ハースト)にそそのかされ、政敵の貴族を処刑する。さらにその幼い息子に外科手術を施し、常に笑い顔しかできないようにした上で、人買いに売り払う。
それから月日が経ち、旅芸人の一座に拾われた”笑い男”グウィンプレイン(コンラット・ファイト)は、盲目の少女デア(メアリー・フィルビン)とともに舞台に立つ日々を送っていたが、その存在が宮廷にも知られ、陰謀に利用されていく。
…主演のコンラット・ファイトのメイクは今もって強烈です。『カリガリ博士』で眠り男チェザーレを演じたファイトですが、こちらの方が数倍インパクトがあります。
笑い者にされ、笑顔のまま涙を流す主人公は、DCコミックのジョーカーと非常に共通点があります。数多い俳優が演じてきたジョーカーの中でも、ホアキン・フェニックスが演じたジョーカーに近い印象で、100年を通じて2本の映画が繋がったようで、不思議な因縁を感じます。
『フランケンシュタイン』(1931)以降、一大黄金時代を築くユニバーサル・ホラーですが、本作はホラーというよりは冒険譚のような出来。巨大なオープンセットに再現された街並みや港は圧巻です。
★★★★。よくぞDVD化してくれました。
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