「恐怖と幻想の世界」DVD-BOXからの鑑賞を続けています。
ピーター・ローレ主演のスリラー『狂恋』を見ました。
これもまた傑作です。
この激安DVD-BOX、ラインナップは傑作揃いで怖いぐらいです。ディスク1枚あたり200円という信じられない価格だし(映画会社のロゴがカットされている不完全作が多くはありますが)。
1935年アメリカ・MGM映画。
白黒/スタンダード・サイズです。巻頭と巻末のMGMのロゴは巧妙にカットされています。
【物語】
パリ。
天才外科医のゴーゴル博士(ピーター・ローレ)は、舞台女優のイヴォンヌ(フランセス・ドレイク)に恋をしていたが、イヴォンヌはピアニストのスティーブン(コリン・クライブ)と結婚する。
間もなくスティーブンは、列車事故で両手を失ってしまうが、イヴォンヌの頼みで手術を依頼された博士は、処刑された殺人犯の両手をスティーブンに移植する。
…何度も映画化されている題材で、原典の名前(「オルラックの手」)は知っていましたが、映画は初めて見ました。ユニヴァーサル・ホラー全盛期に製作された、珍しいMGM製のスリラーです。
監督のカール・フロイントは『メトロポリス』などを手掛けたドイツ出身の人。ユニヴァーサルで『ミイラ再生』も撮っています。ドイツ表現主義を再現したかのようなセット、何度もアップで映し出されるピーター・ローレの顔が強く印象に残ります。
ピーター・ローレはヒッチコックの『暗殺者の家』や『間諜最後の日』に出ていた頃でもあり、脂が乗っています。外科医としての優しさと、人妻への狂気の恋の2面性を持ち合わせた複雑なキャラクターを好演しています。
(スキンヘッドで狂気の天才といえば、007のブロフェルドの原典かと思いました)
殺人鬼の手を移植されてしまうピアニスト役のコリン・クライブは、『フランケンシュタイン』では逆に狂気の博士役でした。繊細なピアニストだったのが、とつぜんナイフ投げの名人になっているのに気づき、苦悩するという、『フランケンシュタイン』の正反対のような役なのが面白いです。
★★★★。うーん、面白かった。
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