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2020年05月06日00:12

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未開封映画�� フランケンハイマーに駄作なし!『影なき狙撃者』

個人的に、見る映画見る映画傑作ばかりという稀有な監督がいます。ジョン・フランケンハイマーがそのひとりです。
うまい映画を撮る監督というよりも、自分と波長の合う映画を多く作っている監督、ということです。

そのジョン・フランケンハイマーが1962年に作った映画『影なき狙撃者』をDVDで見ました。ジョナサン・デミが2004年にリメイクした『クライシス・オブ・アメリカ』を公開時に先に見ており、そのときに出たDVDでした(買って15年も経ってた)。

うーん、これもまた傑作でした。もっと早くに見ていれば良かった。

1962年アメリカ・ユナイト映画。
白黒/ビスタサイズです(DVDジャケットには非スクイーズのレターボックス収録とありますが、誤記で、ちゃんとスクィーズ収録されています)。

【物語】
朝鮮戦争下の朝鮮半島。ベネット大尉(フランク・シナトラ)の小隊は、中国軍の待ち伏せに会い、捕虜となるも、レイモンド軍曹(ローレンス・ハーヴェイ)の活躍で脱出。帰国した軍曹は名誉賞を受け、英雄となる。
一方のベネットは、陸軍情報部に勤めるも、悪夢に悩まされていた。同じ悪夢を他の隊員も見ていたことから、小隊のメンバーは捕虜のあいだソ連軍の洗脳を受けていたことが判明。さらにレイモンドは、トランプの「ダイヤのクイーン」のカードを見ると、無意識でソ連側からの指示通りに動いてしまうことが明らかになる。

…レイモンド=ローレンス・ハーヴェイの家族が政治家一家で、極端なアカ嫌いというのがミソ。冷戦激化中の時代に作られた映画を象徴していますが、フランケンハイマー監督の狙いは共産主義批判ではなく、あくまでサスペンスにあった様です。クライマックスにむけて、俄然盛り上がりを見せていきます。

フランク・シナトラとローレンス・ハーヴェイのリアルな演技も良し。シナトラはこの映画がベストではないでしょうか。

シナトラと列車で出会い、妻になる女がジャネット・リー。『サイコ』の後です。
韓国人役で、ソ連側スパイの連絡員を務めるのが、なんとヘンリー・シルヴァでした。もちろんアメリカ人俳優ですが、とくにメイクなしに韓国人になり切っています。今だったら問題になりそうです。

しかし何と言ってもこの映画の役者で一番すごいのは、アンジェラ・ランズベリーです。
ローレンス・ハーヴェイのマザコン気味の母親役で、上院議員である旦那(とんでもない俗物)をいいように操り、息子をも甘い言葉で操る狂気の女です。この人は『ガス燈』でも怖い役でしたが、その100倍ぐらい強烈です。のちの当たり役「ジェシカおばさん」を知っていると、尚更衝撃的です。アカデミー賞に匹敵する名演でした。

★★★★。
撮影時、乗り気でなかったスタジオに困り、ケネディ大統領と歓談したところ撮影がスムーズになったというエピソードを、シナトラが述懐するインタビューがDVDに収録されておりました。こちらも必見です。
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