ロマン・ポランスキーの日本未公開映画『テナント 恐怖を借りた男』をWOWOWで見ました。想像通りのヘンな映画でした。
ポランスキーには、『フランティック』や『チャイナタウン』『ゴーストライター』のような快作がある一方で、この映画や『欲望の館』のような珍品もあります。新作がフランスで物議を醸しているようです(作品がというよりも、ポランスキーの過去の事件が)。
1976年のフランス映画ですが、パラマウントが配給しており、アメリカの役者が出ています。日本未公開です。
【物語】
パリ。
ポーランド出身のトレルコフスキー(ポランスキー)は、あるアパートの一室を借りることにする。家主のズィー氏(メルヴィン・ダグラス)は気難しく、管理人(シェリー・ウィンタース)はとっつき憎いが、家賃は申し分なかった。
トレルコフスキーが借りた部屋の前の住人の女性が飛び降り自殺を試みており、入院していることを知った彼は見舞いに行く。しかし女性は半狂乱のまま死んでしまう。
やがて、入居したトレルコフスキーの周囲で、異常な事態が次々と起こる。
…メルヴィン・ダグラスとシェリー・ウィンタースというハリウッド古参の2人がどういう経緯で出演したのかが気になります。セリフはすべて英語です。
主人公と関係を持つ女の役で、イザベル・アジャーニが共演。
のちに母親を訴えることになるエヴァ・イオネスコが同じアパートの住人の少女役で出演しています。不眠症で目の下のクマが痛々しい少女役です。
しかし、イヤな映画です。温厚で大人しい主人公の神経を逆なでする、アパートの隣人たちの執拗な嫌がらせの数々。といっても特に何かをする訳ではなく、ただじっと見つめるとか、何も音を立てていないのに騒音の苦情を言ってくるとか(しかもほぼ毎日)。近くのカフェの店長まで嫌な感じ(主人公が飲まないココアと、吸わないマルボロばかり出してくる)。次第に神経を病んでいくポランスキー。
そして映画は案の定、ロクでもない終わり方をします。
ポランスキー自身の、この当時の心理状況を反映したものなのか。鬱なときに見てはいけない映画です。★★★。
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