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2018年12月14日00:57

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まるで印象が変わってしまった4K版『ジャイアンツ』

”午前十時の映画祭”で、4Kリマスター版『ジャイアンツ』を見て来ました。

大昔にTVで見たっきりの映画。しかもその放送版は、3時間半の大作を90分にカットした、ほとんど原型をとどめていない代物でした(4時間の『クレオパトラ』を88分にカットした放送を見たのもこの局)。

エリザベス・テイラーがロック・ハドソンの巨大農場に嫁ぐまでの導入部がバッサリ切られ、ラストも泥酔したジェームス・ディーンで締めくくられていたので、てっきりそういう映画なのだと思い込んでおりました。

全然違う。まるで別物の映画でした。

1956(昭和31)年、ワーナー・ブラザーズ製作のアメリカ映画です。


【物語】
テキサスの大農場主であるビッグ・ベネディクト(ロック・ハドソン)は、馬の買い付けにやってきた東部の名門の家で、娘のレズリー(エリザベス・テイラー)に一目ぼれし、そのまま結婚してしまう。
レズリーは、ビッグに連れらてテキサスにやって来るが、その暮らしぶりの違いに衝撃を受けつつも、次第に順応していく。
ベネディクト家の使用人であるジェット・リンク(ジェームス・ディーン)は、事あるごとにビッグと反目し合っていたが、やってきたレズリーに密かな思いを寄せるようになる。


…テキサスの農場一族の30年を描いた一大叙事詩。

初見の時は、石油を掘り当てて成金となるジェームス・ディーンと、老いていくロック・ハドソンとエリザベス・テイラーが対照的に描かれていて、アメリカン・ドリームの栄枯盛衰物語と思って見ていた気がします。

違う違う。そんな映画じゃなかった。

酒に溺れ、晴れの舞台でも大失態をやらかし、自滅していくジェームス・ディーンの凄さ(髪の毛まで抜いた老衰メイクもまた凄い。稀代の美男子が、よくまあ)。

映画の後半はメキシコ人に対する壮絶な差別問題を取り上げ、結局のところテキサス人の誇りなんてそんなものだったのかと、古き良き大西部が終焉していくアメリカの苛酷な歴史を浮き彫りにして見せる。

監督のジョージ・スティーブンスは、もっと保守的な作品を撮る人と思っていました。
この時代に、よくこういう映画を撮ったものです。しかも201分の大作として。

ラスト、白人と混血児の2人の子どものアップで終わるのですが、その瞳の先にあるものは、現在に至るまでのアメリカの壮絶な運命を予感しているようで、希望というより、ぞっとさせられます。

4Kマスター版の映像は、カットによって映像の精細さがまちまちで、恐らく異なるマスターを繋ぎ合わせたものでしょう。再リマスターが必要なようです。

それでもスクリーンで見られて良かった。初見とはまるで異なる印象でした。★★★★。
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