『ボーダーライン』の脚本家、テイラー・シェリダンの初監督作となる映画『ウインド・リバー』を見て来ました。
『アベンジャーズ』でも共演しているジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンがまた共演。マーベル映画とは対極にあるような、アメリカ地方都市の闇を生々しく描いた作品で、2人ともそれまでのベストと言える素晴らしい演技を見せておりました。
【物語】
ネイティブ・アメリカンの居留地である、ワイオミング州ウインド・リバー。
野生動物の保護や駆除で生計を立てているコリー(ジェレミー・レナー)は、雪原で少女の死体を発見する。死体には暴行の跡があった。
FBIの若手捜査官ジェーン(エリザベス・オルセン)が派遣されてくるが、フロリダ生まれで捜査も新人であるジェーンは、土地に詳しいコリーに協力を要請する。
やがて、過去にもあったある事件が浮き彫りになる。
…今年見た映画では『スリー・ビルボード』もそうですが、よくまあこれだけ人間の心の闇を赤裸々にあぶりだすような映画が作れるものです。
暴行犯罪映画という点では、現在公開中の『検察側の罪人』も同類だけれど、映画として虚構を描いた『検察〜』とは異なり、実話を土台に作られているためか、事件の被害者や遺族の無念がスクリーンからにじみ出てくるような重みがありました。
過去の辛い体験を背負った哀しみを醸すジェレミー・レナーと、新進気鋭ながら正義の追求に尽くす捜査官のエリザベス・オルセンは、それぞれ最高の演技です。2人が心を通わせていく過程と暖かみが、陰惨な事件をほんのりと穏やかに彩っています。
雪のワイオミングの冷気が、つんと漂ってくるような映像が、見る者の心を締め付けるようでもありました。
★★★★。
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