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2018年02月08日23:49

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”魂が震える”キャッチコピーは正しかった 『スリー・ビルボード』

授賞式が近づいたアカデミー賞の最有力候補の1作、『スリー・ビルボード』を見て来ました。

前評判のとおり凄い映画で、監督の演出もさることながら、主演の3人であるフランシス・マクド−マンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェルの演技が非常に見事です。驚愕と言っていいレベルの高さです。


【物語】
ミズーリ州の小さな田舎町で、ある娘が暴行されたあげくに殺され、焼死体となって発見されるという残忍な事件が起こる。地元警察署長のビル(ウディ・ハレルソン)らの捜査にも関わらず手掛かりは見つからず、事件は暗礁に乗り上げる。

殺された娘の母親ミルドレット(フランシス・マクドーマンド)は、捜査が進展しないばかりか署員のディクソン巡査(サム・ロックウェル)が起こした傷害事件に怒り、自宅の近所の3枚の壁面広告に、署長に疑問を投げかける巨大な広告を出す。

これがきっかけとなり、小さな町は不穏な空気に包まれていく。


…殺された、あるいは誘拐された娘のために母親が孤軍奮闘する映画は今までにもありました。
この映画の母親=フランシス・マクドーマンドは、犯人を捜すのではなく、地元警察を批判する広告を出すという奇想天外な方法を思いつき、実行に移します。その姿は狂気のようですが、ときに母親の優しさにも溢れ、感動的でした(たった一人で看板広告の下に花を植える姿がいい)。

批判される側の警察署長=ウディ・ハレルソンも、すい臓ガンに侵されており、体調不良を押して最後の捜査に挑みます。妻と幼い子どもを愛し、最後に彼が選択する手段は衝撃的です。

ウディ・ハレルソンが自身の病をマクドーマンドに告白するシーンは、この映画の白眉なシーンの1つです。町の人みんなが署長の病気に気づいてはいるものの、病気であることを被害者の母親に勇気を出して告白するのですが、当の母親は表情ひとつ変えない。そのときのハレルソンの目の演技の凄さ。文章には書けません。

もう一人の主役、人種差別で暴行傷害の疑いのあるチンピラ警官を演じたサム・ロックウェルもいい。この映画では一番難しい役でしょう。勤務態度も最悪で、マクドーマンド演じる母親と激しく対立しますが、ある出来事がきっかけで気持ちを共有していく。まさか交わるとは思っていなかった2人の感情が一つになっていく。フランシス・マクドーマンドのハイレベルな演技に、サム・ロックウェルもしっかり応えています。

ウディ・ハレルソンとサム・ロックウェルはアカデミー助演男優賞でのノミネートを果たしていますが、主演男優賞と言われても遜色のない、堂々たる演技でした。★★★★。
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