一度は引退宣言をしたスティーブ・ソダーバーグ監督の復帰作、『ローガン・ラッキー』を見て来ました。
同監督の『オーシャンズ』3部作を彷彿とさせるような、コメディ仕立ての犯罪劇ですが、地味ながらも着飾らない「素」の面白さがあり、大いに楽しめました。
現役ジェームズ・ボンドことダニエル・クレイグが珍役を怪演しているのに注目です。
【物語】
かつてはアメフトの花形選手だったジミー・ローガン(チャニング・テイタム)。足のケガが原因でアメフトの道は断たれ、建設現場の作業員として働いていたが、それも解雇されてしまう。さらに、別れた妻(ケイティ・ホームズ)と一人娘が街を離れることになり、焦ったジミーは、地元で開催されるカーレースの会場から売上金を盗み出すという計画を立てる。
イラク戦争で片手を失った弟(アダム・ドライバー)とともに計画を実行し始めたジミーは、まず、爆破のプロであるジョー・バング(ダニエル・クレイグ)を仲間に入れ、服役中の彼を秘密裡に脱獄させるという奇策を打つ。
…『オーシャンズ』のような華やかさは無いまでも、豪華なスターが共演しており、しかもそれがみんなショボくれた役なのが何とも言えない味わいに。何をやってもダメで、家系が呪われているとさえ揶揄される主人公兄弟にチャニング・テイタムとアダム・ドライバー。特にアダム・ドライバーはダース・ベイダーの後継者から戦国日本の宣教師役まで幅広く、今後も楽しみな役者です。
捜査官のヒラリー・スワンク(久しぶりに見た)や、主人公の高校時代の後輩役のキャサリン・ウォーターストンと、女優陣も充実しています。
中でもインパクト大なのがダニエル・クレイグ扮する金庫破りのプロで、全身入れ墨でいつもゆで卵ばかり食べている変人。彼だけエンド・クレジットも別格なのがちょっと笑えます。
この手の映画には珍しく、(ほぼ)誰も不幸にはならず、微笑ましいラストを迎える後味も良し。
チャニング・テイタムが一人娘のコンテスト発表会を密かに見に訪れるシーンには温かさがあり、最近のアメリカ映画では少なくなった繊細さもありました。
★★★★。良作です。
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