大仕掛け興行師のディノ・デ・ラウレンティスが『JAWS ジョーズ』の柳の下を狙って作った超大作『オルカ』を国内盤ブルーレイで見ました。
公開当時、<スパック・ロマン>第一弾を高らかに歌い上げ、鳴り物入りで公開された動物パニック映画です。
スパック・ロマンとは、”Sciencetific・Panic・Adventure・Cinema”の略語で、最後のCinemaがかなり苦しいキャッチコピー。1970年代の東宝東和らしい宣伝文句です。
ちなみにスパック・ロマンはこれ1本でおしまい。映画を見れば理由は分かります。
1977年のアメリカ=イタリア合作。
【物語】
カナダの港町でサメなどの大型魚類を捕まえ、水族館に売ることで生計を立てているノーラン(リチャード・ハリス)。ある日、オスのシャチ”オルカ”を狙ったはずがメスを捕らえてしまい、そのメスは流産した上に死亡する。
ノーランへの復讐を誓うオルカは、ノーランを追って港町へ。次々と漁船を沈め、精油所を破壊する。町の人々に駆り立てられたノーランは、オルカとの対決のために沖へ出ていく。
…『八十日間世界一周』以外にあまり良い作品のないマイケル・アンダーソンが監督。上映時間92分というコンパクトさもあって飽きさせませんが、スピルバーグの『ジョーズ』ほど見せ方が上手くはないので、特撮のショボさは確実に目につきます。
ラウレンティスの見世物主義が炸裂した残酷シーンはかなり生々しいです。片足を食いちぎられるボー・デレクや、胎児を流産するメスのオルカなど、見世物魂が良くも悪くも見て取れます。
主演のリチャード・ハリスのほかにシャーロット・ランプリングが共演。この2人でスパイ・スリラーでも撮ってくれたほうがよっぽど面白かったと思われます。
エンニオ・モリコーネ御大による哀愁たっぷりのメロディー・スコアは名曲。映画の格調を何とか押し上げてくれていました。
★★★。ほとんど珍品の部類に入る映画。嫌いじゃないですが。
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